ライター : 山形ゆかり

薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター

おいしさキープ!海ぶどう保存のポイント

海ぶどうを手に入れたとき、一番やってはいけないのが「とりあえず冷蔵庫に入れること」。筆者が一番最初にやってしまった最大の失敗でもあります。

海ぶどうは沖縄の温かい海で育つ海藻なのでとても寒がり。保存に最適な温度は15〜28℃前後の常温で、15℃を下回ると「低温障害」を起こして、プチプチとした粒がみるみるうちにしぼんでしまいます。良かれと思って「生ものだし冷やそう」と冷蔵庫に入れた数時間後、宝石のようだった海ぶどうが、ただの「細い緑の紐」に変わっていて絶望しました……。

弾けるような食感を守るためには、冷蔵庫ではなく、直射日光の当たらない涼しい場所で、届いたパックのまま保存するのが鉄則です。乾燥にも弱いので、食べる直前まで封を開けないでくださいね。「常温キープ」さえ守れば、おいしい海ぶどうを最後まで楽しめますよ。

食感を引き出す正しい下処理法

食べる直前に!水洗いのコツ

海ぶどうを洗うのは「食べる直前」が鉄則です。真水に長く浸けてしまうと、浸透圧の関係で海ぶどうの水分が外に出てしまい、せっかくの粒がしぼんでしまいます。

ボウルに水を張り、指先でやさしく泳がせるようにしてササッと汚れを落とすだけで十分。筆者は欲張って「しっかり洗わなきゃ」とボウルに放置してしまい、食感が台なしになったことがあります。スピード勝負だと覚えておいてくださいね。

氷水で10秒!プチプチ感を復活

もし、海ぶどうが少し元気をなくしていたら、食べる直前に氷水に10秒ほど潜らせてみてください。これだけで、粒がキュッと締まって驚くほどプチプチ感が復活します!

長く入れすぎると逆効果なので、筆者は心の中で「1、2、3……」とカウントして、10秒ジャストで引き上げるようにしていますよ。まるでお店で食べるような鮮烈な食感が味わえます。

塩抜きが必要なケースと手順

市販の海ぶどうには、獲れたてをそのままパッキングした「生」タイプと、日持ちのする「塩水漬け」タイプの2種類があります。

「生」タイプは軽く水洗いするだけで食べられますが、「塩水漬け」タイプは食べる前に「塩抜き」が必要です。袋から出したときは少ししおれて見えますが、たっぷりの真水に30秒から1分ほどさらすと、魔法のようにぷくぷくと膨らんで本来の姿に。これを2〜3回繰り返すのがコツですよ。

筆者はほかの家事をしながら「しっかり塩を抜こう」とボウルに数分放置。すると、海ぶどうが水を吸いすぎて粒が割れ、旨味も抜けてベチャベチャの食感に……。塩抜きはまさに「スピード勝負」です。

この段階でキンキンに冷えた氷水を使うと、温度差で海ぶどうがびっくりして戻りが悪くなることもあるので、まずは常温に近い水でやさしく戻してあげてくださいね。口の中で弾ける「生」のような感動の食感が復活します。

まずはこれ!王道の食べ方

タレは「つける」のが正解

タレは食べる直前につけて、絶対に上からかけないようにしましょう。

以前、筆者はサラダ感覚で全体にタレを和えて食卓に出したのですが、子どもの着替えを手伝って5分後に戻ってきたら、海ぶどうがスカスカに……。塩分に触れると、海ぶどうはすぐに水分を放出してしぼんでしまいます。

刺身のように、小皿にタレを用意して「ちょんちょん」とつけながら食べると、最後までプチプチの食感を楽しめますよ。
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