ライター : 稲吉永恵

野菜ソムリエ / ローフードマイスター / オーガニックコンシェルジュ

メロンってどんなフルーツ?

メロンの特徴

メロンは、植物学的な種類としては、スイカやきゅうりと同じウリ科の仲間。とても香り高く、ジューシーで品のある甘さが特徴です。果肉の色から「青肉」「赤肉」「白肉」の3種類に分類されます。

マスクメロンや夕張メロンなどのブランドメロンは、味はもちろんのこと、見た目も芸術作品のように美しい、まさに王さまの名にふさわしいフルーツです!

メロンの旬と産地

メロンの旬は春~夏にかけて。 4月頃熊本県産の春メロンからスタートし、5月頃から関東、7月頃には東北や北海道というように、品種や産地によって少しずつずれて出回ります。

メロンの入荷が年間でもっとも増えるおいしい時期は、6〜7月。生産量1位の茨城県産メロンがピークを迎えるころ、よく熟し味もよくなりますよ。贈答用のマスクメロンは、温室栽培されるため、通年出回ります。

メロンの分類

  1. ネット系 赤肉種・・・夕張メロン、クインシーメロンなど
  2. ネット系 青肉種・・・マスクメロン(アールスメロン)、アンデスメロンなど
  3. ネット系 白肉種・・・グランドール、新芳露(しんほうろ)など
  4. ノーネット系・・・プリンスメロン、ホームランメロンなど
メロンの皮の網目は、果肉が肥大するときに皮がはじけてヒビができ、そのヒビがかさぶた状になったもの。この網目があるものとないもので、ネット系、ノーネット系に分けられています。そしてネット系は、果肉の色から赤、青、白の3つに分類されますよ。

ネット系メロンは、濃厚な甘味で香りが強いものが多く、マスクメロンのようにひと株に1個を育てる高級品種があります。ノーネット系メロンは、比較的安価な品種のものが多いのが特徴。お手頃ですが、甘さがしっかりあるものも豊富です。

【赤肉種】主なメロンの種類と旬の季節

夕張メロン

※画像はイメージです
北海道夕張市の特産「夕張メロン」は有名なブランドメロン。品種名は「夕張キング」といいます。「アールスフェボリット」と「スパイシーカンタロープ」という品種を交配した品種で、1961年に命名されました。

果肉がオレンジ色をしていて、香り高くジューシー。甘みが強いのも夕張メロンの特徴です。果皮は熟するにつれて少し黄色っぽくなってきて、完熟するころにはとろけるような食感に!

「夕張メロン」が出荷されるのは5月下旬~8月中旬。とくに旬の時期は6月~7月ごろです。

クインシーメロン

優秀な赤肉メロンを交配させて作られた品種です。女王の「クイーン」、カロテンを豊富に含むことから「ヘルシー」、このふたつを組み合わせて名づけられました。

細かい網目が美しく、果肉には厚みがあり、果汁がたっぷり。安定した味わいで、長年赤肉メロンの代表品種とされています。季節ごとのバリエーションがあるので、見かけたら購入してみてはいかがでしょうか。

ルピアレッド

1990年には発表され、北海道や茨城県で多く栽培されている品種です。糖度が高く、果肉は濃いオレンジ色で口の中でとろけるような食感を楽しめますよ。

【青肉種】主なメロンの種類と旬の季節

マスクメロン

※画像はイメージです
高級メロンの代表格「マスクメロン」。上品な甘みと香り、みずみずしくてなめらかな口当たりが特徴のネット系メロンです。主な産地は、ダントツで静岡県。ほかにも茨城県や千葉県、高知県などでも栽培されています。

「マスク」とは品種名ではなく「じゃこう」のこと。「よい香りがする」という意味です。大正時代にイギリスから導入された「アールスフェボリット」が「マスクメロン」の代表的な品種。そのあと改良が重ねられ、今では多くのアールス系メロンが作られています。

一般的なメロンの旬は4月〜8月ですが、「マスクメロン」は年間を通して出荷されているのが特徴。

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