ライター : 稲吉永恵

野菜ソムリエ / ローフードマイスター / オーガニックコンシェルジュ

春の山菜「山うど」ってどんな食材?

※画像はイメージです
うど(独活)は、山野に自生する山菜のひとつで、若いうちに採取して芽や若葉や蕾などを食べます。穂先や茎、そして剥いた皮までもおいしく食べられるのが特徴です。

うどの旬は、冬から春にかけてで最盛期は3月〜4月ごろ。きれいな白色や独特のさわやかな香り、シャリシャリとした歯ざわりが魅力です。

うどとは総称で、「山うど」と「軟化うど」があります。「山うど」は、ある程度日光に当てながらも根元に盛り土をして下部を軟白させたもの。「軟化うど」は、地下室やトンネルなどで光を当てずに育てる軟白栽培したものを指します。山うどのほうが、軟化うどよりも香りが強く、歯ざわりもしっかりしていますよ。

山うどの下ごしらえ方法

山うどは下記の手順で下処理をおこない、アクを抜きましょう。

1. うどの根元を落とし、葉先を切り分ける
2. 茎部分を食べやすい長さに切り分ける
3. 皮を厚めに剥く
4. 水の入ったボウルに酢を入れ、うどの茎、皮を入れ10分程浸し、水気を切る

コツ・ポイント

  1. 皮の周りはあくが強いため、切り口の内側の円の部分まで厚めに皮を剥いてください
  2. 切り口は茶色く変色しやすいので、切り分けた直後に酢水にさらしてください
  3. さらし過ぎると水っぽくなるので10分程度に抑えてください

山うどのおいしい食べ方

皮を剥いた茎のおいしい食べ方

山うどの茎は、汁物の具材や酢の物、煮物にするのが一般的。生のままサラダや和え物にしてもおいしいですよ。スライスや乱切りにしてドレッシングやポン酢しょうゆで食べたり、木の芽和えや酢みそ和えにしたりするとGOOD。

加熱する場合は、特有の歯ざわりを楽しむためにもゆですぎないことが大切です。山うどはアクが強いため、切ったところから変色していきます。特に皮の付近に多いので、白くきれいに仕上げたいときは皮を厚めに剥いてくださいね。

穂先や皮のおいしい食べ方

厚めに剥いた皮だけでなく、葉も穂先も捨てずに調理しましょう。穂先や葉は天ぷらやかき揚げにすると絶品。皮は、千切りにして水にさらしてからきんぴらにすると、シャキシャキしておいしいですよ。山うど特有の風味とほろ苦さも楽しめます。揚げ物以外は、アク抜きをしっかりおこなうのがポイントです。

山うどの保存方法

山うどは基本的には保存がききません。日が経つにつれ味が落ちるため、早めに消費するとよいですよ。すぐに食べる場合は、湿らせたキッチンペーパーや新聞紙で包みポリ袋に入れて、冷蔵庫の野菜室へ入れます。冷蔵庫で2〜3日保存可能

長く保存したい場合は、冷凍保存がおすすめ。アク抜きをおこなってから、キッチンペーパーでしっかり水気を拭きラップで包んでください。冷凍用ジッパー袋に入れて、密封し冷凍庫へ入れます。冷凍庫で約1ヶ月保存可能。

冷凍する場合は、山うどを短冊切りや拍子切り、斜め切りなどしておくと便利です。食べるときは、加熱調理するなら解凍せずに使ってOK。炒め物や煮物にするとおいしいですよ。和え物やサラダには、冷蔵庫で解凍してから調理してください。

定番の酢みそ和えや天ぷらも。山うどの人気レシピ9選

1. ホタルイカとうどの酢みそ和え

うどの定番料理といえば、酢みそ和えは外せません。みそ、酢、きび砂糖の3つで味付けします。シンプルだからこそ、うどの甘味や香りを堪能できますよ。レシピではホタルイカやわかめを合わせますが、うどだけでもおいしく作れます。うどのみで調理する場合は、調味料の量を調整しましょう。

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