ライター : ☆ゴン

うなぎの焼き方は関東と関西で違う!

夏に迎える土用の丑の日は、うなぎの出荷の最盛期。じつはうなぎの旬は初冬とされ、夏はうなぎもやせるのです。しかし暑さで食欲が落ちる夏場の栄養補給のため、うなぎを食べたことから生まれた、昔の人の知恵だといわれます。

関東と関西ではうなぎのさばき方、串の打ち方、調理法が違うので、焼き方を含めて見た目や味わいが異なるのは必然。そんな違いやなぜそうなったのかを、それぞれの由来を含めて紹介します。

関東と関西の蒲焼きの見た目と味

関東風蒲焼きの見た目と味

うなぎの蒲焼きをパッと見ただけでは、どちらの地域の焼き方かは分かりにくいですよね。関東風の蒲焼きは背開きしており、身の両端が肉厚で中央が薄いことから判別できます。

また白焼きを一度蒸す工程が入るため、脂がほどよく落ちてわりとさっぱりした味わい。関西風と比べて身がやわらかく、食感もふんわりしているのが特徴です。

関西風蒲焼きの見た目と味

一方、関西風のうなぎの蒲焼きは腹開きが基本なので、開いた身の両端が薄く、中央が肉厚なことで見分けられます。

また関西風のうなぎは蒸し工程がないため、脂がのったうなぎ本来のコクのある味わいが特徴です。さらに焼く時間が長く皮がパリッとしていて、関東風と比べて身に弾力があり、食感がしっかりしています。

どうして地域で違いが生まれたの?

「関東の川は流れがゆるく濁りがちで、うなぎが泥臭く脂も多いので蒸す必要があった」「関西には急流で澄んだ川が多く、蒸さなくてもうなぎがおいしい」などの諸説があります。また腹開きと背開きの違いは、職人の腕前の差だという説も。

いずれにしても関東と関西の焼き方の違いで、味の優劣をつけることはできません。どちらがおいしいかは、やはり個人の好みによるのではないでしょうか。

うなぎのさばき方が違うのはなぜ?

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