ライター : 稲吉永恵

野菜ソムリエ / ローフードマイスター / オーガニックコンシェルジュ

なぜあく抜きが必要か、あく抜きが必要な種類

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春の山菜のひとつ、わらび。春の、葉が開く前や開きかけの若芽を摘んで食べます。生わらびはあくが強いので、しっかりあく抜きをしてから調理しましょう。あく抜きしないで調理すると、強い苦味やえぐみを感じ、食べられません。

また、わらびには化学物質が含まれるため、きちんとあく抜きをしなければ中毒をおこすおそれもあります。適切なあく抜きをおこなえばまったく問題ないので、おいしく安全にいただきましょう。(※1)

【基本】重曹とお湯だけ!わらびの簡単あく抜き方法

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重曹を使う、基本的なあく抜き方法です。時間はかかりますが、放っておいて大丈夫なので意外と手間はかかりません。重曹はスーパーで安価で手に入るうえ、掃除や消臭に使えるため、使い道があり持っていて損はないはず。まずは重曹を使うあく抜きを試してみましょう。

準備するもの

・わらび……200g
・重曹……小さじ1杯

手順

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わらびは水洗いして、根元の硬い部分をカットします。

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バットにわらびを入れ、重曹をふりかけます。

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お湯をわかし沸騰したら火を止め、粗熱をとってからわらびに回しかけます。

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お湯が冷めたら、わらびが全部浸かるようにキッチンペーパーをかぶせ、このままひと晩おきます。

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水でよく洗って水気を切り、あく抜きは完了です。お好みの長さにカットして、煮物にしたり山菜おこわにしたりと加熱調理をおこなってください。

ポイント

重曹であく抜きする場合は、お湯の温度と重曹の量に気をつけましょう。お湯が沸いたら、火を止めて粗熱を取ってからわらびに回しかけます。沸騰したお湯をかけたり、重曹の量が多くなり過ぎたりすると、わらびの穂先が溶けるおそれがありますよ。また、重曹の量が少なすぎると苦味が残りあくが抜け切れません。重曹は計量スプーンできちんと計って加えることが大切です。

失敗しにくい!? 灰を使うあく抜き方法

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灰を使うという、昔ながらのあく抜き方法。日々の調理に薪を使っていた時代では、灰は身近なものでした。現代ではなかなか見かけませんが、手に入ったらぜひ試してみてください。灰は、純粋な木灰を使います。わらびを購入するときに尋ねると、分けてくれるお店もありますよ。さすが昔から伝わる方法なだけあって、失敗しにくいのが魅力です。

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