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昔ながらの保存食材「さつまいも」
さつまいも(薩摩芋)は、甘藷・唐芋・琉球薯などと呼ばれ古くから私たちの身近な食材ですね。家庭栽培、または幼稚園や小学校などで皆で植えて育てた経験はありませんか?環境への適応力が高く、比較的栽培しやすいサツマイモは秋に旬を迎えます。ほっくほくの焼き芋や天ぷら、また甘いお味を生かしてスイートポテトやケーキなど調理のバリエーションも豊富です。
実は世界には3000〜4000種ものさつまいもがあると言われます。日本でも品種改良がなされ特徴的なさつまいもを目にする機会が増えました。本記事では、栄養価も高くレシピも豊富に揃うさつまいもについてまとめてみました。
かんしょ(甘藷)って?
かんしょのルーツは中米に始まります。経路についてはいろいろな説がありますが、遠い中米よりはるばるアジアへ到達したかんしょは、その環境適応能力、また高収穫が魅力で瞬く間に広がりました。今では、アジア地域で世界の生産量の9割を占めているようです。日本では、鹿児島から全国に広がったとされ、生産量は今も鹿児島県が全国1位で特産品の代表です。
また、栽培しやすいという利点のほかに、かんしょ自体の栄養価の高さも注目されています。りんごの6倍とされるビタミンや豊富な食物繊維は健康食材としても評価されているんですよ。
どうして「甘藷」と書くの?
前述のとおり、さつまいもは、甘藷・唐芋・琉球薯などと呼ばれています。唐芋の唐は外国という意味。ルーツが中米ということで納得ですね。漢名では「甘藷」と書きます。これは「甘い芋」という意味です。ねっとりと、甘くほくほくのさつまいもならではです。ちなみに、琉球薯は、琉球を通じて唐からきた芋という由来があるようです。
かんしょの主な品種
紅あずま(ベニアズマ)
東日本で広く流通しており「紅あずま」「紅東」と表記されます。皮が濃い赤紫色で中は黄色、割った際に外観とのギャップが非常に美しい品種です。ホクホクとした食感に強い甘味が特徴的です。また繊維質が少なく扱いやすいことから、製菓の材料としての需要が多くなっています。
紅赤(ベニアカ)
紅赤は、「べにあか」、もしくは金時(きんとき)と呼ばれます。環境適応能力の高いさつまいもに比べ、この品種は植えつけ時期に制限があったり土地への適応力も強くないためしばしば栽培がしにくい品種とも言われます。しかし、いざ立派に育つとそれはきれいな長紡錘形をしており、程よい甘味と口当たりで「さつまいもの女王」とも称されています。鮮やかな黄色、強い甘味を生かし、「きんとん」や「あん」の材料として重宝されています。
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