ライター : 稲吉永恵

野菜ソムリエ / ローフードマイスター / オーガニックコンシェルジュ

クレソンとはどんな野菜?

濃緑色が鮮やかなクレソン。わさびの仲間で、独特の香りとピリッとした辛味があり、ステーキやローストビーフなどの肉料理の付け合わせに使われることが多いですよね。

クレソンが伝わったのは明治初頭。当初は日本に滞在する外国人向けに栽培していましたが、繁殖力が強いため、きれいな水辺や湿地で群生化し日本各地に広がりました。食生活の洋風化にともない日本でも需要が高まり、最近では食卓でもおなじみに。さまざまな料理に利用されるようになりました。

クレソンの旬の時期

湿った土壌を好み、暑さ寒さともに強いのが特徴のクレソン。市場では通年出回りますが、自生のクレソンの旬は初夏です。4〜5月あたりの8〜10cmくらいのものが、風味がありやわらかくておいしいです。それ以降になると葉が硬く茎も太くなり、苦味が強くなりますよ。

新鮮なクレソンの選び方

新鮮なクレソンは、葉が濃緑色で香りが強く、葉先まで張りがあってみずみずしいです。葉が大きく節の間隔が狭いものを選びましょう。茎はまっすぐで締まっているものがおすすめ。黄色に変色したものや黒くくすんだもの、ツヤのないものは鮮度が落ちています。また、茎から余分なヒゲ根が出ているものは、収穫してから時間が経っているので避けてください。

適切な保存方法

クレソンは水辺を好む葉菜。乾燥しやすいため、コップなどに水を入れてさし、葉に袋をかけて冷蔵庫で保存しましょう。または、水で濡らしたキッチンペーパーで包み、ポリ袋に入れて冷蔵庫で保存します。約2〜5日程度持ちます。時間が経つと香りがなくなるので、基本的には購入したらすぐに食べるのがおすすめですよ。

野菜ソムリエおすすめ!クレソンの食べ方・使い方

クレソンは、「オランダ芥子(がらし)」「水芥子(みずがらし)」という別名があるように、特有の風味と辛味を持っています。さわやかなほろ苦さが口の中をさっぱりさせてくれますよ。サラダで食べるなら、レモンやマスタードを効かせたさっぱりとしたドレッシングがよく合います。

生で食べるだけでなく、ゆでて和え物にしたり、炒めたり、刻んでスープや味噌汁などに入れたりと火を入れてもおいしいですよ。クレソンには、ビタミンだけでなくカルシウム、リン、鉄分などのミネラルがが豊富。栄養面でもすぐれているので、調理法を工夫してたっぷり食べたいですね。(※1)

ステーキの付け合わせにするのも定番

クレソンは、ステーキの付け合わせの定番。特有のほろ苦さや辛味が口の中をさっぱりさせてくれるため、肉料理や脂っぽい料理に添えられます。クレソンのさわやかな風味と辛味がマッチして、ステーキのおいしさを引き立ててくれますよ。

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