ライター : 伊藤 千亜紀

フードアナリスト

目玉焼きの焼き方、どれだけ知ってる?

忙しい朝でも割って焼くだけの目玉焼きは重宝しますよね。目玉焼きは好みが分かれることも多く、簡単ながらも奥深い料理です。プルンとした食感を残したい人もいれば、香ばしさを好んでしっかり焼きたい人もいますよね。

シンプルな料理だからこそ仕上がりに差がでる目玉焼き。本記事では、そんな目玉焼きを上手に半熟に焼く方法と、好みに合った仕上がりにするにはどうしたらいいか、そのコツをご紹介します。

また、目玉焼きの焼き方の種類と名称も併せてお伝えしますね。じつは、その焼き方の種類によって、それぞれ異なる英語の名前があるんですよ。単に「半熟」とか「固ゆで」ではなく、とても細かいんです。
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半熟目玉焼きの上手な焼き方

目玉焼きの作り方はいろいろありますが、中身がトロリとした半熟目玉焼きの上手な焼き方をご紹介します。

1. フライパンを中火で十分温める
2. 油を敷き、弱火におとす
3. 卵を低い位置からそっとフライパンに入れる
4. 白身がうっすら白くなったら蓋をして弱火にし加熱する
5. 蓋をしたまま約2分ででき上がり

フライパンを温めたときに余分な油があればキッチンペーパーなどで拭きとって捨てましょう。卵を低い位置からそっとフライパンに入れることによって黄身がつぶれるのを防げますよ。綺麗な形でつくりたい時にはやさしく入れるのがポイント!水を入れなくても蓋をすることによって蒸し焼きにすることができます。
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目玉焼きの焼き方、コツ&テク!

卵は室温に出しておく

卵は使う前に常温に戻しておきましょう。卵は白身が75~78度、黄身が65~70度という低い温度で固まるため、冷蔵庫から取り出した冷えた卵を急激に加熱すると全体にムラができてしまいます。強火にすると焦げやすくなりますから、温度差をなくすために常温に戻しておくと良いとされています。

ちなみにゆで卵を作るときにも同様に、固まる際に卵の表面と内部の温度差に開きがある場合、膨張率の関係でひび割れやすくなります。卵を調理前に常温にしておくのは、こんな理由があったからなんですね!

卵はフライパンに直接割らない

卵はフライパンに直接落とすと崩れてしまうこともありますよね。卵は衝撃に弱いためフライパンに直接割りいれず、あらかじめ割って別の容器に入れておきましょう。別の容器に用意しておけば、万が一殻が入っても取り除けます。

より綺麗な形で焼き上げたいときには、卵白の水っぽい部分を取り除くことがポイントです。卵は白身と黄身だけではなく、卵のまわりを覆っている水のような卵白が「水溶性卵白」といい、その内側の卵白が「濃厚卵白」、そして黄身という三構造に分かれているんだとか。水溶性淡白を取り除いておくことで、焦げにくさもアップします。

水溶性淡白の取り除き方はとっても簡単!「すくい網」というおたまを使うと、あっという間に綺麗に白身を分離させることができますよ。

卵はゆっくりフライパンに入れる

卵を容器に割りいれて用意したら、ゆっくりフライパンに入れましょう。なぜゆっくり入れるかというと、黄身は180万個もの小さな卵黄球で構成されています。そしてこの卵黄球は、衝撃に非常に弱く高さ10cmから落としただけでほとんどつぶれてなくなってしまうのだとか。卵黄球が潰れると加熱したときにゴム状になってしまい、トロリした食感がなくなってしまいます

この卵黄球の扱いで食感が変わるので、一度ボウルや容器に卵を割りできるだけフライパンに近い所から卵を入れましょう。

使う油はバターがおすすめ

香ばしさとコクを出すにはバターを入れて焼くのがおすすめです。ですが、バターは焦げやすいため、フライパンは弱火であたためてからゆっくり溶かします。 またバターを使う場合、溶けるまでに時間を要するとフライパンの温度が上がってしまうので、あらかじめ5ミリ程度にカットしたものを用意しておきましょう。
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