目次
作り手によって違う思い
葉っぱを食べるのも食べないのも食べる本人の自由なのですが、作っているお店によっては、食べてほしいと思っていたり、逆にはがしてほしいと思っている場合もあるようです。
食べてほしいお店としては、以下のような意見があります。
・葉を食べることで、より桜の香りを感じられる
・葉と一緒に食べることでおいしく感じるように作っている
一方、外して食べてほしいお店には、下記のような意見があるようです。
・香りづけや乾燥を防ぐものなので食べるようにはしていない
・風味や塩味が強くなりすぎるのではがして食べてほしい
また「お好きなようにお召し上がりください」というお店もあるようですね。どうしたらよいか迷う時には、お店の人に聞くのが一番よいでしょう。
そもそも葉っぱは偶然巻いたのが始まり
そもそも、桜餅にはなぜ葉っぱが巻かれるようになったのでしょうか。桜の葉っぱを食べるか迷うものの、葉っぱの存在自体は自然となっている桜餅。
もとをたどれば、1717年頃に江戸の向島(現在の東京都墨田区向島)にある長命寺の門番であった山本新六が、土手に植えられていた桜の木の落ち葉に悩まされ、葉っぱを何かに使えないかと考えた末に、樽で塩漬けにした葉っぱをお餅に巻いたのがはじまりとされています。花見の際、桜餅を売ったら喜ばれたのだそう。
そして今もなお、長命寺の桜もちのお店は存在しています。当初、悩まされた桜の落ち葉が一転、おいしい和菓子として生まれ変わり、300年経った今でも人気の和菓子として愛されているのですからすごいですよね。
オオシマザクラの葉っぱ
桜餅が発祥した当時、サクラといえばオオシマザクラでした。ソメイヨシノ(染井吉野)は、歴史的には新しい品種で、エドヒガン(江戸彼岸)とオオシマザクラ(大島桜)の交配種。明治時代以降に広まった桜なのです。
まだソメイヨシノが広まっていない時代に作られた桜餅は、オオシマザクラの葉っぱが使われていました。その名残からか、多くの桜餅に今でもオオシマザクラの葉っぱが使われています。
葉っぱを食べるか迷ったら
マナーは無いとはいえ、人前で食べる際、葉っぱを食べるか迷うこともあると思います。
そんな時は、以下のポイントを参考にしてみてください。
・相手に不快を与えないような食べ方を心がける
・一緒に食べる人に合わせる
・綺麗にはがせそうならはがす(難しそうなら一緒に食べる)
おうちで桜餅を作ろう!
春の訪れが感じられ、なんだか心も温まる桜餅。老舗和菓子店のものを食べるのもよいですが、ご自宅で手作りしてみませんか?
桜餅
こちらは関西風、道明寺のレシピ。電子レンジで簡単にできるので、料理があまり得意でない方にもおすすめですよ。あんこは包み切らなくても、サンドした状態でも十分。これならお子さんと一緒にも作れますね。
※新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、不要不急の外出は控えましょう。食料品等の買い物の際は、人との距離を十分に空け、感染予防を心がけてください。
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。