冷凍しても栄養価は変わらない!

野菜を冷凍すると、栄養分が損なわれことがないか、つい心配になりがちです。しかしほうれん草の栄養価は、冷凍が原因で変化することは基本的にありません。むしろ冷蔵庫の野菜室に入れて保存するよりも、冷凍しておくことで栄養価が保たれる、とする見解もあります。(※1)

変化が見られる栄養素

ただし、まったく変化がないというわけではありません。冷凍するまえにゆでたり、解凍したりするときに、水分と一緒にある程度の栄養分が流れ出てしまうものです。その点だけ念頭に置いておいてください。

具体的には、ビタミンB1や葉酸などのビタミンB群、ビタミンCといった栄養素は水溶性で熱に弱いため、含有量が減ってしまいます。一方でビタミンA、ビタミンKなどの脂溶性ビタミンやカルシウム、食物繊維などは、冷凍による影響を受けにくいそうです。(※2,3)

ほうれん草を寝かせて冷蔵保存するのはNG!

ほうれん草に限らず根がついている葉物野菜は、収穫されたあとも呼吸をしています。つまりまだ生きているのです。畑で根を下にして、茎や葉を上に伸ばしながら生えている野菜なので、横に寝かせるとストレスを感じます。

人がストレスを感じると、体調が悪くなるのと同じように、野菜も鮮度が落ちて傷みやすくなるのは当然のこと。そのためほうれん草を冷蔵保存する場合、立てて保存するのが基本とされています。

新聞紙に包んで野菜室での保存がベスト!

野菜や果物は呼吸するときに、エチレンガスを放出します。このエチレンは植物を熟成させる効果があり、果物を追熟させるときに役立つガスなのです。しかし新鮮さが大事な野菜にとっては、みずから老化を早めて鮮度を落とす厄介なもの。

新聞紙で包み冷暗所で保存すると、呼吸数が抑えられエチレンの発生も少なくなります。そのため、この保存方法がベストだとされるのです。

こんな料理に。冷凍ほうれん草の活用レシピ10選

1. 簡単に作れる定番の副菜。ほうれん草のおひたし

Photo by macaroni

調理時間:15分

ほうれん草本来の風味と味わいを、シンプルに堪能できるのがおひたしです。和食では定番の副菜で、さっとゆでて冷水で締め、だしが効いたつゆをかけるだけ。できれば少し浸しておくとさらにおいしいですよ。ゆでた冷凍ほうれん草なら、解凍してつゆに浸すだけで簡単に作れます。

2. バターの香りが食欲をそそる。ほうれん草のソテー

Photo by macaroni

調理時間:15分

バターの風味が効いたほうれん草の炒め物も、手軽に作れるため人気があります。ベーコンとしめじが入っているので、燻した香りと旨味が野菜に移って、おいしさが一段とアップ。生のまま冷凍したほうれん草なら、解凍しなくても炒め物に使用できます。いつでも使えるので便利です。

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