ライター : 堀田 らいむ

webライター

豚タンとは

お肉の部位でタンといえば牛が有名ですが、豚のタンというのも最近よく見かけます。「牛と何が違うの?」「どんな味がするの?」と疑問を抱いている人も多いのでは?今回は、この豚タンについて紹介します。

豚タンはその名の通り、豚の舌です。食感は牛タンとおなじくコリコリしていて歯ごたえもしっかりあります。意外と知られていない部位だと思いますが、牛タンにひけをとらないくらい、とってもおいしい部位なんですよ。

元々はもつ焼きのメニューとして、やきとんのお店では人気の部位でした。そのさっぱりとした食感や旨みを愛する隠れたファンが多いこともあってか、最近では焼肉屋さんでも定番メニューとして定着してきたようです。

牛タンと豚タンの違い

牛タンと豚タンですが何が違うんでしょうか?まず、味は豚タンのほうがさっぱりしているという印象です。豚の方が脂肪分が多そうだなという印象もあると思いますし、意外だ、と感じられた方もいらっしゃるかもしれませんが、実は牛タンはすごく脂肪分が多いお肉なんです。それに比べると豚タンは比較的脂肪分も少ないことが、このさっぱりとした食感に影響しているようです。この味が多くのファンを掴んで離さないというのもうなづけますね。 それに牛タンは全体的に肉質が固めなので、焼き肉として使えるのは一部の柔らかいところだけなんです。牛タンで有名な仙台では柔らかい部位の牛タンだけを提供していますし、普通の焼肉屋さんでは硬さを意識させないように薄切りにしてあるのでなかなか気づかないかもしれませんが、実は硬い部位がほとんどなんですね。硬いところはシチューなどでしっかり煮込んでトロトロにしてから食べますので、あまり硬いというイメージもないですよね。 それにくらべて、豚タンは全体の肉質が柔らかいんですよ。これはちょっと意外ですね。硬さも部位によってあまり変わらないので、どこを切っても硬すぎず、部位を意識せず使えるということなんです。この点でも牛タンとはちょっと違うなと理解していただけると思います。 さらに、硬くないのにコリコリ感は豚タンの方が上とのもっぱらの評判もあります。わたしも牛タンを食べるときはあの独特のコリコリ感を楽しんでいますが、実は豚タンのほうがコリコリしているんですよね。 牛タンと豚タンの違いはこれだけではありません。一番うれしい違いは、お値段です。牛タンと比べるとだいぶお安く購入できます。タンの食感は好きだけど、牛タンは少し高いな、という時にピッタリの食材ですね。

下処理は丁寧に

栄養素もたっぷりな豚タンですが、しっかり調理することでまた一段とおいしく食べることができます。 まず、下ごしらえとしては、しっかり血を拭きとっておくことが大切です。豚タンは比較的、血は少ない部位ですが、血が残っていると臭みの原因になりますので、しっかり処理しましょう。 また、皮の部分が気になる方はそちらもさきにとっておきましょう。豚タンの皮はそこまで硬かったり、気になる方はすくないかもしれませんが、こういうひとつひとつの作業で最終的な味をワンランクアップさせることができますよ。 下ごしらえした後は、5mm程度の厚さでスライスしておくと、調理した後にコリコリした食感も残ってちょうどいいと思います。

豚タンのおいしい焼き方

フライパンで焼く場合

フライパンで焼く場合は、油を少しひいてそのまま焼くだけで大丈夫です。味付けはシンプルに塩コショウにしましょう。堅さが気になる方は、フライパンに蓋をしてすこし蒸し焼きにするとさらに柔らかくなりますよ。 仕上げにレモン汁をさっとふりかければ、さっぱりコリコリ食感の「豚タン焼き」のできあがりです。お好みで白ネギを添えるだけで、よりいっそうおいしくいただけますよ。

焼き網で焼く場合

焼肉屋さんなどで、網で焼く場合も少し意識するだけでもっとおいしくなりますよ。牛タンでもそうですが、薄く切ってあるタンはすぐに火が通りますので、網において少し火が通ったら、さっとひっくり返しましょう。しゃぶしゃぶのお肉を上げる時のように、さっとひっくり返すとひっつかずにキレイにひっくり返せますよ。 また、お肉の上にネギなどがトッピングで乗せてある場合もあると思います。その時はちょっと注意しましょう。そのまま網においてひっくり返すとネギが全部落ちてしまいます。そこでのせる前にネギをお肉で巻いてから網に乗せるようにしましょう。そのまま火が通るのをそのまま待ってください。これでネギも落ちずにおいしくいただくことができますよ。

豚タンを味わおう

牛タンほど知名度が高くない豚タンですが、食感もコリコリしていて、さっぱりとしているだけでなく、味も牛タンに引けをとらない優等生なんですよ。しかも、牛タンよりもお財布にやさしいとなれば、これはもう注目せざるを得ませんね!お酒のお供に、日々の食事の中にぜひ豚タンを取り入れてみてくださいね。
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