ライター : 山形ゆかり

薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター

しんじょ(真薯)とは?かまぼこやはんぺんとの違い

Photo by 山形ゆかり

しんじょとは、魚のすり身に山芋と卵白を混ぜて調理したものです。蒸したり揚げたりしたものが多く、ふわふわの食感が特徴で、そのまま食べるほかにお吸い物やおでんの具材などにも使われます。また、天ぷらなどと一緒に揚げて食べるのも美味しい食べ方です。 よく似た食べ物としてかまぼことはんぺんがありますが、かまぼこは魚のすり身に卵白を合わせたもの、はんぺんは魚のすり身に山芋を入れたもので、しんじょとは多少異なってきます。しかし、はんぺんは蒸したしんじょと似通っているので、家庭料理としてしんじょを作る際に材料として使われることもありますよ。

しんじょの名前の由来

しんじょの名前の由来は、料理法からきていると言われています。しんじょを漢字で表すと真薯。薯は山芋を意味する薯蕷(とろろ)のことです。しんを魚のすり身と位置づけ、魚と山芋を合わせた料理のことをしんじょと呼ぶようになりました。 しんじょはしんじょうとも呼ばれますが、本来しんじょう(糝薯)とはかまぼこの原材料である白身魚をすりつぶしたもののことを表し、しんじょうに山芋・卵白を混ぜて蒸したり揚げたりして調理したものがしんじょの始まりです。また、しんじょは地域によって色々な名前で呼ばれます。それだけ地域に密接した食べ物なのです。

はんぺんなし!えびしんじょの作り方

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調理時間 30
しんじょの加熱は、煮るほかにも揚げる・焼く・蒸すなどの調理方法でもできます。それぞれ違った味わいが楽しめますよ。同じ材料でも違うおいしさを堪能できるので、ぜひお好みのアレンジを見つけてみてくださいね。

材料(4人分)

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作り方

1.むきえびをみじん切り、5mm幅に切る

むきえびを包丁でペースト状になるまで刻んだところ

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むきえびの背ワタをフォークで取り除きます。4/3の量のむきえびを包丁で刻みます。粘りが出てペースト状になるまでしっかり包丁で叩きます。
むきえびを5mm程度の幅に切ったところ

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1/4の量のむきえびを5mm程度の幅に切ります。

2.大和芋をすりおろす

大和芋の皮を剥きすりおろしたところ

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大和芋の皮を剥きすりおろします。

3.しいたけを切る

しいたけの軸を刻み、かさを5mm幅にスライスしたところ

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しいたけは根元を切り落として軸とかさを切り離します。軸は小さめのみじん切りにします。かさは5mm幅に薄く切ります。

4.材料を入れ混ぜる

ボウルにしんじょの材料を入れたところ

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ボウルに1、2、3のしいたけの軸、しんじょ調味料を入れ、粘りが出るまでよく混ぜ合わせます。

5.だし汁でしんじょを煮る

鍋に調味だし汁を入れ、しいたけのかさを入れたところ

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鍋に調味だし汁を入れ、強火で沸騰させます。沸騰したら中火に変え、しいたけのかさを入れます。
鍋の出汁汁の中でしんじょを加熱しているところ

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4をスプーンで一口大程度の量をすくい、鍋に静かに入れます。しんじょがある程度火が通り固まってきたら、上下を返します。弱火で3分程度煮て火を止めます。

6.器に盛り付けてできあがり

しんじょを器に入れ、三つ葉とゆずの皮を盛り付けたところ

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できあがったしんじょを器に盛り付けます。お好みでやゆずの皮(分量外)と三つ葉(分量外)を盛り付けてできあがりです。

しんじょを使うレシピ5選

1. 手軽に楽しむ。はんぺんで簡単えびしんじょ

はんぺんを使うえびしんじょは、工程がとても簡単で料理初心者の方にもおすすめです。はんぺんのもちもち感とえびのプリプリな食感が相まって、絶妙なおいしさですよ。見た目が華やかでおもてなしにもぴったり。しんじょの加熱は電子レンジを使うので失敗知らずです。お好みでわさびやしょうがをのせるとより風味が引き立ちます。

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