ライター : 池野 三奈美

管理栄養士 / Webライター

甘エビについて

甘エビは、じつは「甘エビ」という種類のエビではありません。甘エビとは、タラバエビ科のボタンエビやトヤマエビ、スナエビなどの総称なんですよ。そのうち、日本近海で獲れるホッコクアカエビと、輸入品のホンホッコクアカエビが一般に甘エビとして売られているものだそう。

国内ですと北海道がもっとも水揚げ量は多く、なんと全国の7割ほどにも達します。主に西側沿岸で獲れるそうですよ。次いで新潟となり、富山や石川など北陸の名物ともなっています。

甘エビの旬はさまざまで、北海道のオホーツク沿岸では、流氷が離れる3月に一斉に漁が解禁となるそうですよ。富山や新潟、石川などの北陸地方では夏の休漁期以外通年水揚げがあり、休漁明けの9月上旬から10月も旬とされています。

甘エビに関するよくある質問

質問回答
1. おいしい甘エビの見分け方は?殻や身が透き通っていて、赤黒く変色していないものを選びましょう
2. 甘エビの食感や味は?とろみのある食感と甘みが特徴です
3. 甘エビはまるごと食べられる?から揚げや天ぷらにすると殻ごと食べられます
4. 甘エビの保存方法は?冷蔵で1~2日、冷凍で2~4週間保存可能です
甘エビは生食が1番甘みを感じられます。新鮮なものほど殻と身が透き通っており、身にプリプリとした弾力がありますよ。甘エビを殻ごと味わうには油で揚げる料理がおすすめです。また、みそ汁に入れると殻からとてもおいしいだしがとれます。

保存する場合は冷蔵で1~2日、冷凍で2~4週間が目安。解凍は前日から冷蔵庫に移して、ゆっくりと時間をかけるのが望ましいです。時間がない場合は、流水をかけても解凍できます。

甘エビの下ごしらえ

用意するもの

  1. 甘エビ
  2. ボウル
  3. キッチンペーパー

手順

  1. 水と塩をボウルに入れて、海水くらいの濃度の塩水を作る
  2. 甘エビをボウルに入れて、軽く塩水で洗う
  3. 甘エビを流水で洗う
  4. キッチンペーパーで水気を拭き取る

片栗粉を使う方法

片栗粉を使って、下処理する方法もあります。流水で軽く洗った甘エビに片栗粉をまぶし、それを流水で洗い流してキッチンペーパーなどで水分を拭き取れば、きれいに下処理できますよ。

【生のまま】甘エビの人気レシピ5選

1. 華やか。甘エビと帆立貝柱のカルパッチョ

刺身でそのまま食べてもおいしい甘エビですが、ソースや盛り付けを工夫すると華やかなメニューに変身します。紫玉ねぎや赤パプリカ、きゅうりをみじん切りにしてカラフルなソースを作りましょう。レモン果汁のほどよい酸味で甘エビや帆立貝柱の甘みが引き立ちます。

2. ねっとり食感と濃厚な甘み。カンジャンセウ

韓国で親しまれているエビのしょうゆ漬けです。作り方は調味料を混ぜ合わせてたれを作り、甘エビを漬けるだけと簡単。にんにくやしょうがの香りをきかせる甘辛いたれが、甘みのある甘エビと相性抜群です。30分ほど漬け込むと、甘エビがねっとり濃厚な食感に変化します。

3. コクと酸味。甘エビとアボカドの中華和え

甘エビとアボカドは相性のよい組み合わせです。甘エビとアボカドのまろやかな味わいを甘酢のさわやかな酸味が引き締めてくれます。シャキシャキとした白髪ねぎが食感のアクセントに。中華風の味付けで、コクがありながらさっぱりと食べられる和え物です。

4. 日本酒でアレンジ。酔っぱらい甘エビ

本来は紹興酒を使う中華料理を日本酒でアレンジします。日本酒やしょうゆ、しょうがを合わせるたれは、きりっとした大人の味。甘エビの甘みや旨みを引き立てます。お酒の席で出すと喜ばれるひと品です。子どもやお酒に弱い方が食べる場合は、日本酒のアルコールをとばして使いましょう。

5. 特別なときに。甘エビといちごのサラダ

華やかで特別感のあるサラダです。とろりとした食感の甘エビとさわやかな風味のいちごは、意外にもよく合います。ミントの葉を加えてさらに清涼感のある味わいに。器の底に入れるヨーグルトが、まろやかに全体の味をまとめてくれます。

【副菜・おつまみ】甘エビの人気レシピ6選

6. カリカリ食感。甘エビのから揚げ

から揚げにすると甘エビの殻まで無駄なく食べられます。カリカリの食感がやみつきに。甘エビの旨みが凝縮されて、止まらないおいしさです。揚げ方のポイントは弱火でじっくり火を通すこと。味付けは好みの香辛料で自由にアレンジを楽しめます。

7. シンプルなおいしさ。甘エビの塩焼き

甘エビ本来のおいしさを味わえるシンプルなレシピです。甘エビに酒をふりかけておくことで、臭みが気にならなくなります。焼くときに油は使わず、乾煎りするのがカリカリに仕上げるコツです。頭や殻の旨みまでまるごと楽しめます。

8. 子どもも大人も喜ぶ。甘エビのカレー揚げ

カレー粉には数種類のスパイスがミックスされているので、簡単に味がきまります。甘エビの香ばしさとカレー粉の食欲をそそる香りがベストマッチ。子どもから大人まで喜ぶこと間違いなしのメニューです。うまく揚げるには、甘エビの水分をしっかりふき取りましょう。

9. 何度も食べたい。甘エビのガーリックシュリンプ

ハワイ名物として有名なガーリックシュリンプを、甘エビで手軽に作れます。おかずにもおつまみにもぴったり。甘エビの香ばしさとバターとにんにくの風味が食欲を刺激し、何度も食べたくなるおいしさです。じっくり火を通せば、殻まで食べられます。

10. さっと作れる。甘エビと卵の炒めもの

「あとひと品おかずがほしい」というときにおすすめのレシピです。甘エビの風味を活かすため、味付けは塩こしょうだけでシンプルに。加熱しすぎると甘エビがかたくなってしまいます。甘エビも卵も半熟程度で火を止め、余熱で仕上げましょう。

11. オイルも絶品。甘エビのアヒージョ

甘エビはアヒージョにぴったりの食材です。甘エビは片栗粉で揉み、たっぷりの水で洗うのがおいしく作るポイント。下処理のひと手間を加えると、臭みや汚れがとれて甘エビの風味がより際立ちます。甘エビのだしや風味が染み出すオイルも絶品です。

【丼もの】甘エビの人気レシピ4選

12. とろける食感と甘みを味わう。甘エビ丼

新鮮な甘エビは、シンプルに丼にして味わうのがおすすめです。卵をもっている甘エビは高級品として流通しています。青い色が特徴の卵には甘エビの旨みが凝縮されており、虜になるおいしさです。ごはんは酢飯にして、甘エビの甘みを引き立てましょう。

13. 違う食感が楽しめる。甘エビとヤリイカの丼

甘さが控えめで上品な味わいのヤリイカは、甘みの強い甘エビと相性ぴったりです。一緒に食べると、それぞれの異なる食感と味わいを楽しめます。大葉を添えて、彩りとさわやかな風味をプラスしましょう。ほかの魚介類を入れてアレンジもできます。

14. ごはんがすすむ。甘エビのユッケ丼

韓国風の味付けでごはんがすすむ丼レシピです。甘辛いコチュジャンのたれに漬けこむと、甘エビのねっとりとした食感とコクのある味わいが楽しめます。甘エビは殻をむいて塩水で洗えば、臭みが気になりません。卵黄が甘エビに絡んで、濃厚な旨みが口いっぱいに広がります。

15. ボリューム満点。甘エビのかき揚げ丼

かき揚げには桜エビが定番ですが、甘エビを使うと食べ応えが増しボリューム満点の仕上がりに。かき揚げに大葉を刻んで加えると、さわやかな風味でさっぱりと食べられます。甘エビの香ばしさと玉ねぎやにんじんの甘みが相性ぴったり。紅しょうがを添えて、彩りよく盛りつけましょう。

甘エビレシピを満喫しよう!

甘エビといえば真っ先に浮かぶのが刺身ですが、いろいろな楽しみ方ができるんです。特売でたくさん買っても、保存をしっかりすれば好きなときにおいしく食べられますよ。甘エビをたっぷりと堪能してくださいね。

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