ライター : 相羽 舞

管理栄養士

納豆菌が危険と言われるのはウソ

「納豆菌を摂りすぎると危険」といった情報が一部にあるようです。なかには「納豆菌が強すぎて腸内がすべて納豆菌になる」といった極端な情報も。納豆菌は一般的に安全性が認められている菌であり、人体には無害です。(※1)

酒造では納豆菌の持ち込みがNG?

人体への安全性は認められている納豆菌ですが、酒造では、納豆の持ち込みや食べることも厳禁であるとされています。

酒を造る過程で麹を発酵させもろみを作る際、ほかの菌が繁殖してしまうと、麹菌がうまく繁殖できなくなります。とりわけ納豆菌は強く、麹米に納豆菌が繁殖すると、麹が納豆菌のようなぬるぬるとした菌に変化してよい酒が造れなくなるおそれが。そのため、酒造では納豆菌がNGとされているそうです。(※1,2)

危険じゃない!納豆菌の効果効能

納豆菌の効果効能

  1. 腸内の悪玉菌を抑制する
  2. 善玉菌の増殖を助ける
  3. ナットウキナーゼを作る

腸内の悪玉菌を抑制する

納豆菌は、生きたまま腸内まで届き、悪玉菌を抑制するはたらきがあります。悪玉菌は、有害物質を作りだし、老化や腸内の腐敗にかかわっているともいわれる、体に害を与えるとされる菌です。納豆菌を摂ることで悪玉菌を抑制し、腸内環境をよくするのに役立ちますよ。(※3,4)

善玉菌の増殖を助ける

納豆菌は腸内の悪玉菌を抑えるはたらきに加え、もともと腸内にいる体に有益な善玉菌を活性化させる作用もあります。腸内で善玉菌が増加し優位になると、腸内環境が整うことで便秘対策や免疫力アップにも役立つといわれていますよ。(※3,5)

ナットウキナーゼを作る

大豆が納豆菌によって発酵する過程で、たんぱく質分解酵素である「ナットウキナーゼ」が生成されます。ナットウキナーゼは、血栓を溶かして血流をよくするはたらきがありますよ。ナットウキナーゼの作用は、食べてから7~8時間持続するといわれています。(※3,5)
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