ライター : 田中奈津子

国際中医薬膳師

おうちで本格!薬膳カレーのレシピ

Photo by 田中奈津子

調理時間 30
カレー好きの方はもちろん、健康意識の高い方のなかには「薬膳カレー」に興味をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

薬膳カレーとは、体調に合わせてスパイスや具材を組み合わせて作るカレー。冷えやすい方には温めるスパイス、お疲れの方にはエネルギーを補う食材を使って仕上げます。

ルーを使わずにスパイスを自由に組み合わせて好みの香りや味を付けるスパイスカレーとは、じつは似て非なるものなのです。

この記事では、巡りを調える効果が期待できるスパイスや具材を使って本格薬膳カレーのレシピをお教えします。スパイスに期待できる効果や人気の薬膳カレーレシピも合わせてご紹介しますよ。

コツ・ポイント

  1. スパイス、食材はスーパーで揃えられるものだけ
  2. 小麦を使わず、油ひかえめなのでヘルシー
  3. ひき肉、豆の水煮缶で調理時間を短縮
  4. サワークリームを加えてコク増し
  5. 体を温めて巡りをサポートするスパイスの組み合わせ
体を温めて気、血、潤いの巡りを調えるスパイスの組み合わせにしました。寒い冬にはシナモンを、食欲不振になりやすい夏の暑い日にはコリアンダーを加えるのがおすすめ。季節に応じてスパイスをアレンジしてください。

材料(3〜4人分)

Photo by 田中奈津子

作り方

1.ひき肉を煮る

ひき肉を煮て、アクを取っている様子

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水とひき肉を鍋に入れて中火にかけます。途中アクをこまめに取ります。

2.ひき肉をザルにあげる

ひき肉をザルにあげている様子

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ひき肉に火が通り、白っぽくなったらザルにあげます。煮汁を取っておきます。

3.ひき肉に(a)、しょうが、にんにくを加えて炒める

ひき肉にスパイス類を加えた様子

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ひき肉を鍋に戻し、(a)を加えます。しょうが、にんにくもすりおろして加えます。
ひき肉とスパイスを炒めている様子

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中火で色が均一になるまで炒めます。

4.煮汁を加える

煮汁を炒めたひき肉に加えた様子

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2で取っておいた煮汁を鍋に加えます。

5.トマト缶、豆類、ローリエを加える

トマト缶、豆類、ローリエを加えた様子

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トマト缶、豆類を加えたら最後にローリエを加えます。

6.約20分煮込む

蓋をしてカレーを煮込む様子

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蓋をして約20分煮込みます。鍋底がこげつかないよう途中で2、3度混ぜます。

7.5分ほど煮込む

薬膳カレーを煮込む様子

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蓋を取り、強火で水気を飛ばすように5分ほど煮込みます。

8.サワークリームを加えて溶かす

薬膳カレーにサワークリームを加えた様子

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弱火にしてからサワークリームを加えます。

9.はちみつ、塩を加える

白いホーロー鍋に入った薬膳カレー

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火を止めてはちみつ、塩を加えて混ぜます。全体がなじんだら完成です。

使用したスパイスに期待できる効果

クミン

カレーに欠かせない基本スパイスで、わずかな辛味と苦味が特徴です。胃腸の気の巡りを調えてお腹を元気にしてくれます。消化がスムーズに進むようサポートする働きが期待されていて、薬膳でよく使われているスパイスのひとつです。

ターメリック

「姜黄(きょうおう)」と呼ばれ、カレーに鮮やかな色を与えます。冷えにより停滞した血の巡りをぐいっと動かす働きがあり、月経時の痛みの緩和や目の下のクマ予防にも効果が期待されるスパイスです。

ナツメグ

「にくずく」と呼ばれる甘い香りが特徴のスパイスです。冷えで胃や大腸の気の巡りが停滞すると食欲不振、下痢、腹痛を起こしやすくなります。お腹を全体的に温めて巡りをスムーズにするナツメグは、寒い日の腹痛、下痢対策におすすめです。

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