ライター : macaroni 編集部

監修者 : 上田 悠理

医師(形成外科医・在宅訪問診療医) ヘルステックプロモーター

チョコレートでアレルギーは起きるのか

腸の免疫機能がチョコレートを異物とみなし、攻撃すると食物アレルギーが起こります。また、チョコレートに含まれるチラミンは、アレルギーに似た症状を引き起こす場合があります。チラミンによる症状は、チョコレートを多量に摂取しないことで対策可能です。

さらに、チョコレートにはマンガン、亜鉛、銅などがわずかに含まれています。全身型金属アレルギーの方は、チョコレートによってアレルギー症状が出るおそれがあり、注意が必要です。

チョコレートアレルギーの症状

チョコレートアレルギーでは、チョコレートを食べてから15分以内に口や唇、のどにいがいがした感じやかゆみをおぼえます。しばらくして自然になくなることが多いですよ。

蕁麻疹や鼻水、呼吸が苦しい、嘔吐、腹痛や下痢といった症状が出るほか、アナフィラキシーショックとなるおそれもあります。

チョコレートアレルギーとカカオアレルギーとの違い

チョコレートの主な材料はカカオマスや砂糖、ココアバターですが、添加物として小麦や乳製品が入ることも。チョコレートアレルギーでは、どの材料が原因なのかを正確に言い当てるのは困難です。

一方、カカオアレルギーの多くは、カカオマスに含まれている金属に対するアレルギーです。なお、チョコレートアレルギーも、カカオアレルギーも症状に違いはありません。

チョコレートと金属アレルギーの関係

チョコレートにはニッケル、コバルト、クロム、マンガン、亜鉛、銅などの金属が微量に含まれています。チョコレートを食べてアレルギー反応が出た場合、金属アレルギーによってアレルギー症状が起きていることがあります

金属が原因のチョコレートアレルギーである場合、豆類やナッツ、香辛料、紅茶やココアなどの金属を含む食品に対しても注意が必要です。

高カカオチョコレートはアレルギーが出やすい

チラミンによるチョコレートアレルギーでは、チョコレートの大量摂取や、高カカオのチョコレートの喫食によって症状が出やすいのが特徴です。

一方、チョコレートに含まれる材料や、金属に対するアレルギーであった場合には、少量の摂取でもアレルギー症状が出る場合が。チョコレートアレルギーの原因によって、アレルギーの出やすさは変わってくると言えます。

チョコレートアレルギーは子どもにも注意が必要

チョコレートアレルギーが多い年齢層について、明らかな特徴はありません。しかし、チョコレートアレルギーの原因のひとつである金属アレルギーは、発症年齢が低年齢化しているため、子どもにも起こり得ます

また、チョコレートに含まれるチラミンによるアレルギー様の症状を対策するには、一気に多くのチョコレートを与えないことが大切です。
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