ライター : macaroni 編集部

華やかな見た目と香りのブルーベリーババロア

Photo by Nobuyoshi Miyamoto

自宅にいる時間が長くなっている昨今、そっと心を癒してくれるようなスイーツが急に食べたくなることってありませんか?

「匠のおうちレシピ」では、9月の特集テーマ「まるごと くだもの!」に合わせて、日本を代表するパティシエの鎧塚俊彦シェフに、自宅で作れる“高見えスイーツ”を教わります。

芸術的なデザートで常に私たちを魅了してくれるスイーツの巨匠は、どんなレシピを伝授してくれるのでしょうか。

Photo by Nobuyoshi Miyamoto

「Toshi Yoroizuka(トシ・ヨロイヅカ)」 オーナーシェフ/鎧塚俊彦さん 京都府出身。23歳でパティシエの世界に入り、欧州で8年間の修行経験をもつ。2000年にパリのコンクール「INTERSUC2000」で優勝、同年ベルギー三つ星レストランで日本初のシェフに。02年「Toshi Yoroizuka」ブランドを立ち上げ、現在首都圏に4店舗を構える
鎧塚シェフが手にしたのは、青紫につやめく、瑞々しいブルーベリー。

「ブルーベリーは6月から9月ごろに旬を迎える、甘酸のバランスがいいフルーツです。神奈川県小田原市にある『一夜城 Yoroizuka Farm(ヨロイヅカファーム)』でも、毎年たくさん栽培し、収穫しています。

9月といってもまだまだ暑いので、旬のブルーベリーを使って、涼しげなババロアを作ってみましょう」と鎧塚シェフ。

ババロアは、ゼラチンを溶かした液を2時間くらい冷蔵庫で冷やし固めて作ります。焼き菓子に比べると工程が少なく、スイーツのなかでもわりと手間がかからないほうなので、お菓子作りに慣れていない人でも挑戦しやすそうですね。

Photo by Nobuyoshi Miyamoto

「このレシピでは、クリーミーなババロアさっぱりとした味わいのゼリーを作って2層にします。ほんのりとワインの香りが漂うゼリーと、フレッシュなブルーベリーの甘酸っぱさがよく合って、とても大人っぽい味に仕上がります。

小さなお子様がいるご家庭では、ワインを沸騰させて、しっかりアルコールを飛ばすと食べやすくなると思います」

材料(シャンパングラス2個分)

Photo by Nobuyoshi Miyamoto

調理時間:2時間30分(※凝固時間を含む)

・ブルーベリー……7〜8個
〈ゼリー〉
・水……80cc
・白ワイン……50cc
・グラニュー糖……20g
・板ゼラチン……2.5g

〈ババロア〉
・卵黄……1個
・グラニュー糖……20g
・牛乳……90cc
・生クリーム……90cc
・板ゼラチン……2g
・バニラビーンズ……1/4本

下準備

Photo by Nobuyoshi Miyamoto

・板ゼラチン2.5g(ゼリー)と2g(ババロア)をそれぞれ氷水につけ、戻す

「板ゼラチンは冬なら真水でも大丈夫ですが、夏場は氷水を使ってしっかりと戻してください。温水やなまぬるい水で戻すと、ゼラチンそのものの成分が溶けて分量が変わってしまい、凝固しなくなります」

作り方

1. 水にグラニュー糖を溶かす

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まずは、ゼリーを作ります。鍋に水とグラニュー糖を入れて、中火に2分ほどかけます。グラニュー糖がしっかりと溶けて水が沸騰したら、すぐに火から下ろします。

2. ゼラチンと白ワインを加えて、冷やし固める

Photo by Nobuyoshi Miyamoto

鍋を火から下ろしたら、事前に水で戻しておいた板ゼラチン2.5g(ゼリー)のみを手で水をしっかり絞ってから加え、余熱で溶かします(ババロアの板ゼラチンはそのまま氷水につけておく)。ゼラチンが溶けたら、氷をあてて冷やします。

ゼリー液が十分に冷えたら白ワインを加えて混ぜ、冷蔵庫で約2時間冷やし固めます。

ゼリー液の温度によってワインの香りと味が変化するので、ワインの香りを十分に楽しみたい方は、しっかりと冷やしてからワインを加えてください。

お酒が苦手な方やお子様と一緒に食べる場合は、水にグラニュー糖を溶かす工程でワインを加えて、一緒に沸騰させてアルコールを飛ばすとよいですよ」

3. 卵黄とグラニュー糖を混ぜ合わせる

Photo by Nobuyoshi Miyamoto

次に、ババロアを作ります。ボウルに卵黄とグラニュー糖を入れ、よく混ぜ合わせます。とろみが出て卵黄が白っぽくなるまでしっかりと混ぜます。

「空気を含ませながらグラニュー糖を溶かすことで、このあとに加える牛乳や生クリームなどの材料がなじみやすくなります」

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