<作り方>

1. 米を研いで浸水させる

米は研いでから30分ほど浸水させ、ザルにあげておく。

2. 鯛に塩をふる

鯛の切り身とあらをバットに並べ、裏表全体に塩を軽くふる。
10分ほどおいたら、キッチンペーパーで水分を拭き取る。
「塩をふってしばらくすると、水分が浮き出てきます。これが臭みのもとなので、しっかり拭き取っておきましょう」

3. 鯛の切り身とあらを焼く

オーブンペーパーを敷いた天板に、皮目を上にした鯛の切り身とあらを並べ、280℃のオーブンに入れて10分ほど焼き色がつくまで焼く。または、焼き網か魚焼きグリルで強火で焼き色がつくまで両面を焼く。
「鯛をしっかり焼くと、香ばしさがごはんに移ってよりおいしくなります。魚焼きグリルで焼く場合は、厚みのある頭、身、あら(中骨)の順で、時間差でグリルに入れるか、焼けたそばから取り出してください」

4. 鯛のあらでだしをとる

鍋に分量の水500mlと昆布を入れ、30分浸けおきし、3の焼いた鯛のあら(切り身は入れない)を入れて弱火にかける。途中アクが浮いてきたらすくう。フツフツとした火加減(沸騰しない程度の火加減)で20分ほど煮たら火を止め、粗熱がとれるまでそのまま冷ます。
「昆布とともに水から弱火で煮て、煮汁が黄金色になるまでじっくりと旨みを引き出します。これは潮(うしお)汁(=魚のあらなどからだしをとって、塩で味つけした汁物)と同じ手法で、澄んだ上品な味わいのだし汁がとれるんですよ」
「上写真は20分ほど煮た、鯛のあらのだし汁です。うっすら黄金色になっています。火を止めたあと、昆布のみを取り出し、あらはそのままだしと一緒に冷ますと、旨みがより深まります」

5. 炊飯器に米、だし汁、焼いた鯛、調味料を入れて炊く

炊飯器に1の米、3の鯛の切り身、4のだし汁2カップ(もし足りなければ水を足す)、うす口醤油、酒を入れ、炊飯器で普通に炊く。
「できあがっただし汁は多めなので、きっちり2カップを計量して入れてください。余った分は、お吸い物に利用したり、鯛めしにかけて鯛茶漬け風にしたりするのがおすすめ。醤油はうす口醤油を使うと、色味が淡く仕上がります」

6. 鯛を取り出してほぐし、ご飯と混ぜる

炊き上がったら鯛の切り身を取り出し、食べやすい大きさにほぐす。炊飯器に戻し入れ、全体をやさしく混ぜる。器によそい、好みで木の芽をあしらう。
「炊飯器のフタを開けると、おいしそうな香りがふわ~っと漂います。おこげもおいしくできていれば合格です!」

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