ライター : 相羽 舞

管理栄養士

一日の塩分摂取目標量はどれくらい?

成人の塩分摂取目標量

女性男性
18歳以上6.5g未満7.5g未満
(※1)
成人女性(18歳以上)における塩分の摂取目標量は、一日あたり6.5g未満。妊婦・授乳婦の場合も目標量は同じです。

成人男性(18歳以上)の場合、塩分の摂取目標量は一日あたり7.5g未満。成人女性より1g多いのは、平成28年国民健康・栄養調査における成人のナトリウム摂取量(食塩相当量)の値をもとに目標量が設定されているためです。

血圧が高い人の塩分摂取目標量

女性男性
18歳以上6.0g未満6.0g未満
(※1)
血圧が高めの方や、腎臓に慢性的な疾患を抱えている方は、塩分の摂取目標量が異なります。性別を問わず、一日あたり6.0g未満を目安としましょう。これは、精製塩小さじ1杯に相当する量です。

血圧の上昇に塩分の過剰摂取が関連しているため、血圧をコントロールするうえで塩分の摂取量は重要です。実際に、塩分の摂取量を減らすことにより、血圧の上昇を抑えられたという実験結果が報告されています。(※2,3)

子供の塩分摂取目標量

女性男性
1~2歳3.0g未満3.0g未満
3~5歳3.5g未満3.5g未満
6~7歳4.5g未満4.5g未満
8~9歳5.0g未満5.0g未満
10~11歳6.0g未満6.0g未満
12~14歳6.5g未満7.0g未満
15~17歳6.5g未満7.5g未満
(※1)
子供の塩分の摂取目標量は、WHOの提案する一日5g未満を参照し、年齢・性別ごとの参照体重と平成28年国民健康・栄養調査の摂取状況をもとに算出されています。

1~2歳での目標量は成人の半分以下。女性は12歳以上、男性は15歳以上で成人と同じ目標量となっています。

日本人の平均的な塩分摂取量

令和元年におこなわれた国民健康・栄養調査によると、日本人の塩分摂取量の平均値は10.1gです。平成21年頃と比べて減少傾向ではあるものの、目標量と比較すると塩分の摂り過ぎといえます。

成人女性(20歳以上)の平均値は9.3gと、目標量より2.8g多いのが現状です。成人男性(20歳以上)では平均値が10.9gであり、目標量を3.4gほど超えています。無理のない範囲で減塩を心がけ、塩分の摂取を控えるようにしましょう。(※4)

なぜ塩分を控える必要があるのか

塩分を控える必要があるのは、塩分の過剰摂取が健康によくないためです。塩分(ナトリウム)は水分を保持して血液量を維持するはたらきがあり、血圧のコントロールに深くかかわる栄養素。そのため、過剰に摂ると血液量が増加し、血圧が上昇しやすくなるおそれがあります。

また、塩分を摂り過ぎると、余分な水分が身体にたまり、むくみの症状が出ることも。体内の塩分濃度を下げるために、脳が身体に多くの水分を取り込むよう指示することが原因です。(※5,6)
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