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里芋の品種と食用になる部位
インドや中国南部、東南アジアで、食用として栽培されるサトイモ科のタロイモ。
日本で栽培されている里芋はこのタロイモにあたり、一般的にスーパーなどで里芋として売られているものは土垂(どだれ)や石川早生(イシカワワセ)といった品種のもの。またおなじ品種群に海老芋(エビイモ)や八つ頭(ヤツガシラ)、セレベスなどがあります。
里芋の食用となる部分は根や実ではなく、じつは肥大化した地下茎。おおきく肥大した地下茎の中心が親イモとなり、そのまわりに小イモが増えながら成長します。
土垂や石川早生は、おもにまるく小ぶりな小イモを食用にする品種。エビイモやセレベスは親イモと小イモのどちらも食用に、またヤツガシラは親と子にわかれずまとまって肥大するため、大きなかたまりの里芋となります。
里芋がおいしい旬と産地
品種それぞれ、里芋の旬
一般的に流通している土垂や石川早生といった里芋は、初夏から秋が旬となる品種。エビイモやヤツガシラは冬から初春が収穫時期になるので、品種によって旬がずれます。
また、土垂は土中に埋めて貯蔵することができるため、翌年の春まで保存が可能。貯蔵したものを順次出荷することで、一年中おいしい里芋が流通しています。
里芋の産地
もっとも流通量がおおく、一般的に里芋として売られている品種は土垂。全国で栽培されている里芋になりますが、生産量がおおいのは関東。とくに千葉県と埼玉県の生産量がほかを上回ります。
また土垂とならび一般的に流通している石川早生は、温暖な気候の宮崎県で初夏から収穫がはじまり、関西、関東と収穫時期がうつるので、7月から10月まで収穫のできる里芋となります。
おいしい里芋の選び方と保存方法
おいしい里芋の選び方
里芋はきれいに洗浄されたものでなく、湿り気のある泥つきのものがおすすめ。泥がついていることで適度な温度と湿度を保ち、保存期間も長くなります。
またふっくらと丸く、重みがあるものがより◎ 里芋は乾燥に弱いので、手にとったときに軽いものややわらかいものは、皮を剥くと肉質が変色して傷んでいることがあります。
鮮度を保つ里芋の保存方法
里芋は低温に弱く、冷蔵庫では痛みが早いので、風通しのよい冷暗所で保存します。
また乾燥にも弱いため、洗わずに泥つきのまま、新聞紙などに包むのがおすすめ。適度な湿度と温度を保つことで、1ヶ月ほど保存が可能となります。
冷凍保存する場合は、さきに包丁で皮をむいてから、3~4分ほどゆでて冷凍庫へ。やわらかくなるまでゆでてしまうと、解凍後の調理で煮崩れするので、かためにゆでて冷凍保存してください。
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