関東地方の漬物

東京を中心とした関東地方は、特産の醤油の風味を活かした漬物が多いのが特徴。たとえば、「福神漬け」や「ハリハリ漬け」、べったら漬け」など。また、栃木県の「たまり漬け」や茨城県の「ウリの鉄砲漬」などもこの地方の名物です。

中部地方の漬物

中部地方の日本海側は、魚介類を使ったものが多いのが特徴ですが山菜を使った漬物も。新潟県の「あんにんご漬け」は、懐石のはし洗いや焼き物の前漬けなどに使われる名物珍味です。太平洋側は、特産物である野菜や果実を使った漬物がメイン。とくに良質な大根で作られる「たくあん漬け」は全国的に有名です。

近畿地方の漬物

近畿地方で全国に有名な漬物といえば、奈良県が元祖の「なら漬け」。良質な水から生まれた銘酒の産地なので、その酒粕を床にして漬けたのがはじまりとされています。また、乳酸発酵させた上賀茂特産の「すぐき漬け」も有名。これは「しば漬け」「千枚漬け」にならぶ三大京漬物のひとつ。

中国地方の漬物

中国地方は、日本海側に面した山陰と瀬戸内海側の山陽で、異なった漬物文化があります。有名どころでいえば、たとえば、島根県の「砂丘らっきょう」や島根県の「葉わさび漬け」、広島県の「広島菜漬け」、山口県の「寒漬け」など。

四国地方の漬物

四方を海に囲まれた山地の多い四国地方。一般的に気温が高い地方なのですが、じつは特産の野菜を使った漬物が発達している地域でもあります。たとえば、徳島県の「阿波たくあん漬け」や愛媛県の「緋のかぶ漬け」、高知県の「旬菜かぐら」などが有名どころ。

九州地方の漬物

古くから中国大陸や東南アジアなどとの交流が盛んだった九州地方。ここには、それらの国々から持ち込まれたと思われる漬物が数多く残されています。たとえば、北九州の「高菜漬け」や鹿児島の干した大根を壺に漬けた「壺漬け」などが。桜島大根の粕漬けである「薩摩漬け」もこの地方の名物です。 また、海を渡った沖縄地方には甘味の漬物が多く、さとうきびを煮詰めた汁に食材を漬ける「ジージキ漬け」などが有名。また「パパイヤ漬け」や「かぬしやま漬け」も名物となっています。

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