ライター : 稲吉永恵

野菜ソムリエ / ローフードマイスター / オーガニックコンシェルジュ

柿の種類と特徴

柿の名前種類特徴
富有柿甘柿食感がよく、甘味が濃い。
次郎柿甘柿やや硬めで果肉は緻密。果汁が少なくほどよい甘味。
松本早生甘柿富有柿と変わらない食感。甘さは中程度。
太秋柿甘柿果肉はサクサクとした歯ごたえがあり、果汁が多く甘味が強い。
平核無柿渋柿種がないことが特徴で、甘みが強く、果汁も豊富。
刀根早生柿渋柿果肉は緻密で、ジューシーで甘い。
蜂屋柿渋柿渋抜きして食べるほか、干し柿、熟し柿として食べる。干し柿は蜂蜜のような深い甘さとしっとりとした食感。
市田柿渋柿小ぶりで主に干し柿にして食べる。もっちりとした食感と口に広がる上品な甘さが特徴。
西村早生柿不完全甘柿果肉は硬めで糖度が15度ほど。さっぱりとした甘さが特徴。
筆柿不完全甘柿筆の先のような形。コクがあり濃厚な甘さ。

甘柿の品種4選

1. 富有柿(ふゆう)

富有柿は岐阜県瑞穂市が発祥とされている完全甘柿の一種で、国内で一番生産量が多い品種です。ふっくらとした丸に近い四角の形をしていて、果皮は光沢があります。肉質は若干粗さもありますが食感がよく、甘味が濃いのが特徴ですよ。

収穫期は11月上旬から12月中旬頃まで。そのまま出荷される柿と、冷蔵で貯蔵され12月から2月に出荷されるものがあります。

2. 次郎柿

やや硬めで歯ごたえのある次郎柿。四角い形をしていて、側面に側線状の浅いくぼみがあるものが多いです。種はほとんどなく、果肉は緻密。果汁や酸味もほとんどなく、コリコリとした食感です。

以前がよく栽培されていましたが、現在の生産量は全体の3%ほど。愛知県豊橋市が生産地として有名です。10月中旬から12月初旬頃まで収穫されます。

3. 松本早生(まつもとわせ)

※画像はイメージです
松本早生は富有柿の早生品種に当たり、普通の富有柿よりも1~2週間ほど早く成熟します。富有柿との差はなく、完全に甘柿で大きさは250g前後と大ぶり。丸みのあるふっくらとした形で、明るい橙色の果皮をしています。

果肉は比較的やわらかめで富有柿らしい食感と甘さがあります。日本の広範囲で栽培され、10月中旬から11月上旬によく出回ります。

4. 太秋柿(たいしゅう)

太秋柿は「富有柿」をベースに、次郎や興津15号を掛け合わせて誕生した品種で、1994年に品種登録された比較的新しい甘柿品種です。

平均380gと大きく、果肉はサクサクとした歯ごたえがあり、種も少なめ。果汁が多く糖度が高いのが特徴です。主に熊本県で栽培され、全国の生産量の半分を占めています。

渋柿の品種4選

1. 平核無柿(ひらたねなし)

渋柿のうち80%ほどを占める平核無柿(ひらたねなしがき)。原産が新潟県の柿で、地方によって新潟では「八珍柿」、山形では「庄内柿」などと呼ばれます。

種がないことが特徴で、大きさは240gほど。形は偏平で四角くなっており、柿渋を取り除いてから出荷されます。甘みが強く、果汁も豊富で、果肉は硬すぎずやわらかすぎない食感。山形県、和歌山県、新潟県でよく栽培され、10月下旬から12月上旬に出回ります。
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