ライター : 長曽我部 真未

管理栄養士

炊飯器で簡単!干し芋の作り方

Photo by lanne_mm

調理時間 120
*炊飯器で芋を炊く時間を含みます。天日干しの日数は3〜5日です。
干し芋作りは時間がかかりますが、蒸したり天日干ししたりする際はそのままほったらかしでOK。

炊飯器でじっくりと加熱することで、さつまいも本来の甘さが引き出され絶品の味わいに。さらに、天日干しをすることで水分が抜け、保存性が高まります。お好みの乾燥加減に調整できるのもうれしいポイントです。

材料(作りやすい分量)

Photo by lanne_mm

干し芋を作るときにおすすめの品種

干し芋には、甘味が強く、蒸したときにやわらかくねっとりするさつまいもがおすすめです。

レシピでは「紅はるか」を使用しますが、そのほかにも「紅あずま」「安納芋」など、蜜芋と言われる品種がぴったり。生産の9割以上を占める干し芋の本場・茨城県では、「玉豊」「いずみ」「玉乙女」という品種がよく使われているそうです。

作り方

1.さつまいもを蒸す

炊飯器にさつまいもを入れた様子

Photo by lanne_mm

炊飯釜によく洗ったさつまいもを入れて、水を3合くらいまで入れます。炊飯スイッチを入れ、普通の炊飯コースで炊飯します。 炊飯器に玄米コースがある炊飯器の場合は、ぜひ玄米コースを選んでください。ゆっくり炊きあげるため、さつまいもがよりねっとり仕上がります。もちろん蒸し器やレンジで火を通してもOKです。

2.蒸し上がりを確認する

蒸しあがったさつまいもが炊飯器に入っている

Photo by lanne_mm

炊飯が終わったら、さつまいもに竹串を刺します。スッと軽く刺さったら蒸し上がりです。まだかたいときは、追加炊飯をして5分おきくらいに様子をみてください。

3.さつまいもを切る

さつまいもの皮を楊枝でむいている様子

Photo by lanne_mm

さつまいもは、熱いうちに皮をむきます。キッチンペーパーで包み、つまようじや割り箸などでむきましょう。熱いのでやけどに注意してくださいね。皮はそぐようにして少し厚めにむくと、色が黒っぽくならず、きれいな黄金色に仕上がります。
木製のカッティングボードに並んだカットされたさつまいも

Photo by lanne_mm

熱いうちは崩れやすいため、少し冷めてから切ります。さつまいもが長いときは、半分に切り、厚さは7mm~1cm程度に縦に切りましょう。お好みで輪切りやスティック状など、食べやすい大きさに切ってもいいですよ。

4.干す

網に並べられた干し芋

Photo by lanne_mm

ザルや干し網に、さつまいもが重ならないように並べます。100円均一で販売されている、乾燥野菜を作るための干し網を使うと便利ですよ。
さつまいもを干網に入れて干している様子

Photo by lanne_mm

天気のいい日に、3~5日ほど天日干しします。夜は露がつくので、室内に入れて乾燥させましょう。ザルに干すときは、下側が乾燥不足にならないように、ときどき上下をひっくり返すといいですよ。

また、鳥に食べられたり虫がついたりするおそれがあります。ザルを使う場合は防護ネットをかけたり、ザルをかぶせたりと対策をおこなうのがおすすめですよ。

5.完成

かごに入った干し芋

Photo by lanne_mm

透明感が出て、水分が飛んだら完成です。3日未満ではやわらかく半生に、3〜5日では硬めにねっとり仕上がりますよ。お好みの干し加減で作ってくださいね。

干さない!室内で手軽にできるレンジとオーブンを使う作り方

天日干しは天候に左右されるうえ、カビや虫などに注意する必要があります。干す過程を「オーブンで焼く」という方法に変えれば、より手軽に作れますよ。湿気の多い梅雨時期でも問題ありません。

1. ゆでて、レンジで加熱する干し芋

さつまいもをゆでて切り、裏表それぞれレンジで加熱する作り方。ゆでる際は、竹串ですっと通るまでゆでればOKです。レンジ加熱後、もし水分が気になるようなら、加熱時間を追加するか室内で自然乾燥させましょう。少し水分が残ったままでも、しっとりとしておいしいですよ♪

2. レンジで加熱して、オーブンで焼く干し芋

干し芋を蒸す過程にレンジを、干す過程にオーブンを活用するレシピです。甘味がギュッと詰まったひと品は、まさに絶品。さつまいもはスティック状に切るため、お子さんも食べやすいですよ。サラダにしたりスイーツにしたりと、アレンジしやすいのも魅力。

3. 蒸し器で蒸して、オーブンで焼く干し芋

Photo by macaroni

数日かかる干し芋が、2時間半ほどでできあがると助かりますよね。さつまいもは包丁を使わずに、卵カッターでスライスすれば、均等な厚さに切れて画期的です。手早く作りたいときにはぜひ挑戦してみてください。

干し芋作りに適した天候・時期

天日干しをするときは、天気がいい日が3日以上続く日にしましょう。表面が乾燥する前に、湿度が高くなったり雨が降ったりすると、カビが生えやすくなります。干し芋はゆっくりと水分が抜けるとよりおいしくなるため、日中の気温が15℃ほどになる寒い季節のほうがおすすめ。

白い粉は何?カビと糖分の見分け方

干し芋に付着する白い粉は、一見カビに見えるかもしれません。湿度が高い季節に干し芋を作ったり、天日干しの際に雨が降ったりすると、白カビが生えることがあります。ただ、干し芋に付着する白い粉がすべて白カビという訳ではなく、さつまいもの表面にある糖分が結晶化したものである場合もあります。

カビと糖分を見分ける方法は、歯ブラシでこすってみること。表面にだけ付いていれば、干し芋の糖分です。食べても問題ありません。表面だけでなく、干し芋の中まで白いものが浸透している場合は、白カビのおそれがあります。また、黒く大きな点ができている場合もカビなので、誤って食べないように注意してくださいね。

干し芋の保存方法

冷蔵の場合

干し芋は乾燥させてはいますが、中に水分がまだ残っているため、カビが生えるおそれがあります。常温での保存は避けて、ひとつずつラップで包んで冷蔵庫へ入れましょう。1週間ほど保存可能ですが、なるべく早めに食べるようにしてくださいね。

冷凍の場合

より長く保存したいなら、冷凍がおすすめ。ラップで包んで冷凍用ジッパー袋に入れて冷凍庫で保存しましょう。1ヶ月ほど保存できます。まとめて包むとくっつきやすいので、ひとつずつ包むのがポイント。小分けにしておくと、食べる分だけ解凍できますよ。食べるときは冷蔵庫で自然解凍し、トースターで軽く温めましょう。

手作りなら無添加の干し芋が簡単にできる!

甘くておいしい干し芋。噛みごたえがあるため、少量で満足したいお夜食やおやつにいかがですか。市販のものに比べると価格も安く仕上がるのもありがたいですね。気候に左右される天日干しが面倒なら、オーブンで作ればお手軽。ぜひ家族みんなで楽しんでくださいね。

※電子レンジはお使いの機種によって加熱時間が異なります。様子を見ながら加熱時間を調整してください。

編集部のおすすめ