ライター : 前田未希

料理家 / フードコーディネーター

浅漬けなのにトマトにレモン。そしてジュレ

短時間で漬かり、野菜のフレッシュな味わいが楽しめる浅漬け。熱々のご飯と一緒に食べるのもいいですが、ちょっとしたお酒のアテとしてもいいですね。冷たくてさっぱりしているので、特に蒸し暑い時期には出番が多くなるのではないでしょうか。 白菜にきゅうり、茄子……季節によっていろいろな野菜が楽しめる浅漬けですが、今回はこれから旬を迎えるトマトの浅漬けをご紹介。暑い日差しを浴びて甘く熟したトマトは、浅漬けにするとほどよく味が染みて、なかなかの味になりますよ。 トマトの風味をもれなく味わうため、旨味をレモンジュレで閉じ込めました。 白だしをちょっと加えた和の味に、レモンの酸味が爽やかに広がります。焼酎や日本酒、ビールでいただくのもよし、ワインと合わせてもよしな変わり浅漬けです。

『まるごとトマトの浅漬け・レモンジュレ添え』の作り方

分量(4人分)

トマト 4玉 ゼラチン 8g A 水 200cc A 白だし 50cc A レモン 1/2個 A 塩 小さじ1/2

作り方

①トマトをフォークで刺し、火で炙って皮を浮かせる。
②氷水で冷やし、皮を剥く。
IHのご家庭などでガス火がない場合は、トマトに軽く十字の切込みを入れて熱湯を注ぐ湯剥きでも構いません。
③皮剥きしたトマトに、4箇所ほど切込みを入れる。
漬け汁が中まで染みるように、包丁で切り込みを入れます。あまり深く切ると実が崩れたり、果汁が出てしまうので軽くでOK。
④レモンは薄く輪切りにし、半分にカットする。
⑤鍋にAとレモンを入れ、火にかける。
⑥沸いたら火を止め、ゼラチンを加えて混ぜ、全体に溶かす。
ゼラチンはしっかりと混ぜて、溶かしきりましょう。
⑦ボウルにトマトと⑥を入れ、粗熱が取れるまで置く。
熱い状態でトマトと合わせることで、熱がほどよく下がり時間が短縮できます。
⑧粗熱が取れたら、密封容器に汁ごと入れて冷蔵庫で3〜4時間以上冷やす。

ジュレと一緒にお皿に盛り付けたら、完成!

Photo by miki_maeda

見た目は洋風ですが、味はまさしく浅漬け。生のトマトの甘みや果汁感はそのままに、余計な青臭さがなくなり最後のひと口まで飽きずに食べられます。 味が濃すぎず、白だしとレモンが上品に香るので、お酒のおつまみとしても最適。食べる時にジュレを一緒にすくえば、好みの味の濃さで食べられます。煮凝りのようで、ジュレだけ食べてもお酒が進むこと請け合いです。 冷蔵庫で3〜4日は保存が効くので、多めに作ったり、ミニトマトでたくさん作るのもいいですね。ビールや焼酎のほか、ワインやスパークリングワインなどとも相性がいい一品です。これからの暑くなる季節に、ぜひ試してくださいね!

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