ライター : 伊藤 千亜紀

フードアナリスト

福神漬けと神様の関係

カレーの定番の付け合わせといえば、誰もが思い浮かべる福神漬け。しかし、福神漬けという名前は、どこからきているのでしょうか?言われてみれば何だかご利益のありそうなネーミングではありますが、実際に神様と関係があるのでしょうか? よくよく考えてみれば、福神漬けには材料として何が使われているのかもちょっと謎…。おなじみの漬物のはずなのに、詳しく知られていないこともたくさんありそうです。 今回は、福神漬けの名前の由来や、お家でも簡単に作ることができる方法、付け合わせ以外の簡単な活用レシピをご紹介していきます!

福神漬けの由来

福神漬けが初めて作られたのは、明治の初め頃のこと。江戸時代の初めから現在に至るまで営業されている上野の漬物屋さん「酒悦」の15代店主・野田清右衛門の考案と言われています。 当初、7種類の野菜を醤油とみりんをベースとした漬けダレに漬け込んだものが発売されました。当時は漬物の味にはバリエーションが少なく、塩漬けかぬか漬けしか作られていなかったようです。そんな中、この味付けが斬新であったために人気を呼び、日本全国に広まることになったのです。 では、この「福神漬け」という名前の由来ですが、名付け親となったのが、当時の人気作家梅亭金鷲という人物。材料に7種類の野菜が使用されていること、「酒悦」のある上野の不忍池の近くには七福神の弁天様が祀られていることから、この名前が付けられたといわれています。 とはいえ、由来は諸説あります。「あまりにもおいしく、他におかずを用意する必要がないため、節約につながりお金が貯まる。まるで福の神を一緒に漬けているようにご利益がある」として評判になり、福神漬けと呼ばれるようになったとも。当時の人気ぶりがうかがえますね。

福神漬けの7つの材料

先ほど、福神漬けは7種類の野菜を使用して作られたとご紹介しました。しかし、現在の福神漬けは、7種類の野菜が必ず使われているということはありません。それくらいに多くの種類の野菜が用いられています。 使用する野菜は、大根、茄子、蓮根、白瓜、かぶ、生姜、椎茸、しその実、胡瓜、なた豆などから好みのものを選んで作られます。

福神漬けの作り方

ここからは詳しい福神漬けの作り方を見ていきましょう。簡単にできるので、お家でも作ってみてくださいね。材料にする野菜は、根菜を中心にお好みのものを使いましょう。
スナップえんどうは熱湯で湯がきます。茄子、きゅうり、大根、れんこん、人参、生姜を薄切りにし、食塩水にさらした後、水気をふきます。鍋を強めの中火にかけ、みりんを煮切り、半量になったらしょう油、酒、酢を加えてひと煮立ちさせ、野菜を加えます。煮汁がなくなるまで混ぜながら加熱し、最後に白炒りごまを加え、スナップえんどうを添えたら完成です。

福神漬けのおすすめアレンジレシピ

カレーの付け合わせに買った福神漬けが余ってしまうことはよくありますよね。使わなかった福神漬けを処分してしまうのは、とってももったいない!では、何に使いましょうか。そこでご紹介したいのが、福神漬けのアレンジレシピです。ぜひ試してみてくださいね。

1. 福神漬けチャーハン

福神漬けにしっかり味がついているので味付けの手間がいらず、材料を切る必要もないスピードメニュー! ご飯を炒め、福神漬けを投入し、醤油や鶏ガラスープで炒め合わせてできあがりです。ボリュームアップしたいときには豚肉コマ切れなどのお肉を加えるといいですね♩

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