ライター : さかたそのか

管理栄養士/食生活アドバイザー

【結論】「納豆+卵」の組み合わせが危険という訳ではない

生卵の卵白に含まれる成分が、納豆に含まれるビタミンの吸収を阻害するため、食べ合わせが悪いといわれることがあります。

しかし、卵を加熱することでその影響は抑えられますし、生卵を食べ過ぎない限りは、過剰に気にする必要はありません。(※1,2)

納豆と卵の食べ合わせが悪いといわれる理由

多くの生卵を食べた場合、卵白中の「アビジン」という物質が、納豆に含まれる「ビオチン」という栄養素と結合して吸収を妨げ、ビオチンの欠乏につながる可能性があります。

しかし、アビジンは加熱によって変性し、その影響を抑えることができますし、生卵を大量に摂取しない限り欠乏の心配はいらないとも言われています。(※1,2)

ビオチンとはどんな栄養素?不足するとどうなる?

ビオチンはビタミンB群の仲間で、水に溶けやすい性質をもつ水溶性ビタミンです。体内では、糖・脂肪・アミノ酸といった栄養素の代謝を助けるほか、皮膚や爪・髪の健康に深く関わっています。

不足すると、アトピー性皮膚炎や脱毛、食欲不振などを引き起こすおそれがあります。(※2)

納豆と卵を一緒に食べる場合のポイント

ポイント

  1. 卵を加熱調理する
  2. 卵黄のみ使用する
前途した通り、生卵に含まれるアビジンは加熱によって変性し、ビオチンへの影響を抑えることができます。半熟卵や温泉卵など、卵白に火を通して調理すると良いでしょう。

また、アビジンが含まれる卵白を取り除き、卵黄だけ使うのもおすすめです。卵黄の濃厚な味と食感は納豆ともぴったりなので、ぜひ試してみてくださいね。(※1,2,3)

納豆の栄養を効率よく取り入れる方法

ポイント

  1. 硫化アリルが含まれる食品と合わせる
  2. 油を使ってアレンジする
納豆に含まれる「ビタミンB1」は、硫化アリルにより吸収が高まるため、ニラや長ねぎと組み合わせて食べるのがおすすめです。硫化アリルは水に溶ける性質があるため、野菜の洗浄は素早く済ませましょう。

また、納豆には骨の形成を促す作用がある「ビタミンK」が豊富です。ビタミンKは脂溶性のため、油と組み合わせることで効率よく吸収されますよ。納豆ごはんにごま油を少量加えたり、納豆をチャーハンにして食べたりと、油を使ったアレンジがおすすめです。(※4,5,6)

卵かけごはんだけじゃない!納豆×卵のアレンジレシピ3選

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