ライター : 堀田 らいむ

webライター

皿鉢料理とは?

高知の郷土料理「皿鉢料理」

皿鉢料理とは、いわゆる宴会料理のこと。大きなお皿に魚介や郷土料理などをはじめとした具材をのせた、華やかな見た目の料理をさします。 農耕儀礼の祈願祭や収穫祭で神前に供えられたことがはじまりだと言われている皿鉢料理。供えたあとは神事に参加した人々が食べることによって、「神と人が分かち合って料理を食べる」重要な儀式とされていたようです。

皿鉢料理の読み方と名前の由来

読み方がわからない人も多いのではないでしょうか。皿鉢は「さわち」と読みます。他に「さはち」や「さらち」と呼ぶ方もいますが、現在では「さわち」の読み方が一般的なようです。皿鉢料理に使われる器は室町時代から作られはじめ、浅鉢や深鉢、大皿など器に合った名称で呼ばれていました。そして江戸に入り、これらの器が「皿鉢」と呼ばれるようになったそうです。

皿鉢料理の基本の食材

皿鉢料理の基本の食材は「生」、「組み物」、「すし」の3点です。「生」は刺身のことで、高知の名物であるカツオやマグロなどの赤身の魚を使うことが多いですが、季節に合わせた旬の刺身を使うこともあります。「組み物」は煮物や焼き物、和え物などをバラン(緑色の葉っぱを模した飾り)で仕切って盛り合わせたもののこと。バランは色合いを重視した飾りの役割だけでなく、バランの色で料理の傷み具合を判断する指標の役割もあります。最後の「すし」は、この皿鉢に必要不可欠なもの。晴れ食の定番メニューとして知られています。

皿鉢料理に使われるお皿

皿鉢料理に使うお皿は円形が一般的ですが、小判形の場合もあります。現在の皿鉢料理のお皿の大きさは一尺三寸(39cm)が標準。お皿の大きさは九寸(27cm)と小ぶりなものから三尺(90cm)の大きなものまでさまざまですが、お皿が大きいものほど高価です。三尺を越えるものは非常に高価なので、料理に用いることよりも家宝として扱われる場合が多いほどです。

皿鉢料理の作り方

一見、自分で作るのが難しそうと思われる皿鉢料理は食材をそろえれば、意外と簡単なんです。これから、サクッと料理手順をご紹介します。
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

編集部のおすすめ