11. クセになる!ヤングコーンのひげ天ぷら

ヤングコーンのひげは、天ぷらにすると絶品。サクサクとして甘味が強く、ビールによく合いますよ。また、たけのこやヤングコーンの実、枝豆などとかき揚げにしてもおいしいです。ひげは焦げやすいため、高温で揚げないように注意してくださいね。

ヤングコーンの歴史

ヤングコーンはその見た目からも想像がつくように、とうもろこしの実が大きくなる前に収穫される野菜です。

株の先端にできた雄穂(ゆうずい)の花粉から受粉した雌穂(しずい)が、とうもろこしとして成長します。雌穂が3本以上できると、先の2本をしっかり太らせるため、小さなうちに摘み取られてヤングコーン(ベビーコーン)として出回ります。

とうもろこし(スイートコーン)の起源

とうもろこしの原産地はメキシコやグアテマラなどの中南米付近で、その誕生には諸説あると言われています。なかには絶滅した野生種から交配して作られたという説も。いずれにしても、野生では育つことのない野菜だとか。

8700年前(紀元前6700年頃)には、メキシコ西部のバルサ流域でとうもろこしが栽培されていたことが明らかになっています。その後アメリカ大陸へと伝わり、日本へとうもろこしが伝わってきたのは江戸時代ごろ。現在も飼料用としてたくさん輸入されているのは、ご存知の方も多いでしょう。とうもろこしは、非常に歴史の長い野菜です。

ヤングコーンの栄養

ヤングコーン100gあたりのカロリーは29kcal、糖質量は3.3g。とうもろこし(スイートコーン)より低カロリー・低糖質です。また、ヤングコーンにはカリウムや葉酸、食物繊維などの栄養素が多く含まれています。

カリウムはナトリウム(塩分)を排出する作用があり、塩分の摂り過ぎ対策に役立ちますよ。葉酸は、赤血球や細胞の生産に関わるビタミン。とくに胎児の発育に重要で、妊婦の方は意識して摂りたい栄養素のひとつです。

食物繊維は、水溶性・不溶性のふたつに分けられます。ヤングコーンには、腸を刺激して便通を促す作用がある、不溶性食物繊維が豊富です。(※1,2,3,4)

ヤングコーンの旬の時期と主な生産地

ヤングコーンは輸入品が多いですが、旬の時期は国産が出回ります。前述した通り、ヤングコーンはスイートコーンの穂を若採りしたもの。スイートコーンが収穫される前の5月〜6月頃にスーパーに並びます。旬の国産ヤングコーンは、皮付きのまま出荷し販売されているので、鮮度が抜群です。

ヤングコーンとしても出荷されるスイートコーンの主な生産地は北海道、千葉、茨城、群馬など。北海道産のスイートコーンは、国内生産量の約半分を占めています。

皮付きのヤングコーンを見かけたらぜひ試してみて♪

小ぶりでありながら、シャキシャキした食感のヤングコーン。旬の時期には国産のものが出回ります。この記事では愛知県産ヤングコーンを購入して、下処理方法や食べ方をご紹介しました。

国産ヤングコーンならではのおいしい食べ方があるので、ぜひ皮付きの状態で購入しましょう。皮付きのまま焼いて食べると、素材そのものの甘味や風味を楽しめますよ。ほかにもスープやピクルスにしたりと、さまざまなヤングコーンのレシピを試してみてくださいね。
【参考文献】
※1 八訂食品成分表2021|女子栄養大学
(2021/09/07参照)

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