ライター : Uli

フードコーディネーター/パンシェルジュ/薬膳アドバイザー/レシピライター

米粉ベーグルの基本レシピ

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米粉は膨らみやすいように「製パン用米粉」を使用する

この記事では、米粉100%で作るパリッともっちり食感が絶品なベーグルレシピを紹介します。少ない材料と短い発酵時間で作れるのでチャレンジしやすく、時間がない日にも手軽に焼けますよ

米粉には種類がさまざまありますが、ここでは膨らみやすい製パン用米粉を使っています。はじめて挑戦される方や、米粉のパン作りがうまくいかない人におすすめしていますよ。

「サイリウム」はパン生地を膨らませるために使用する

米粉100%で作るベーグルですが、今回は「サイリウム」という食材を使用しています。

米粉ベーグルにサイリウムが必要な理由は以下の通りです。
・米粉にはグルテンが含まれないため小麦粉で作るパンのように粘り気がでない
グルテンの代わりにサイリウムを使用する
・サイリウムがないとサラサラとした生地になってしまいパンの成形ができない

一方で、サイリウムがないと必ずしも米粉パンが作れないというわけではありません。

サイリウムなしで作る米粉ベーグルの場合「片栗粉」がおすすめ

サイリウムを使用せず代わりの食材を使って作る方法もあります。たとえば、ゼラチンや豆腐などです。

しかし、サイリウムを他の食材で代用すると米粉や水、その他の粉類(コーンスターチやゼラチンなど)の分量も変わってくるので、サイリウムだけ他の食材に置き換えて作るのはむずかしく失敗しやすい原因にもなります

そのため、サイリウムがない場合は、米粉と片栗粉を使ってドーナツ型で焼くレシピが作りやすいですよ。以下のレシピを参考になさってくださいね。

サイリウムを使用する場合は「きっちり計量する」ことがポイント

サイリウムを使用すると、パン作りに失敗してしまうという声も多く聞きます。サイリウムは使用する量が少なすぎると成形できず、多すぎると生地がかたくなってしまうので、分量をきっちり計量するのがポイントです。

また、オリゴ糖が添加されている商品もあるそうなので、原材料をチェックしてオリゴ糖が含まれていない商品を購入するか、オリゴ糖入りのものを使う場合は少し多めに入れると失敗が少なる傾向がありますよ。

ぜひポイントを覚えていただき、実際のパン作りを楽しんでくださいね。

材料(4個分)

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調理時間 60
・製パン用米粉……200g
・砂糖……15g
・塩……3g
・ドライイースト……2g
・サイリウム(オオバコファイバー)……7g
・ぬるま湯(30℃)……200cc
・サラダ油……10g

〈ケトリング用〉
・水……800cc
・はちみつ……おおさじ1杯

作り方

1.製パン用米粉、砂糖、塩、ドライイースト、ぬるま湯を混ぜる

粉類をボウルに入れて泡だて器で混ぜようとする様子

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ボウルに製パン用米粉、砂糖、塩、ドライイーストを入れて泡だて器でぐるぐる混ぜます。
泡だて器でなめらかになるまで混ぜる様子

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ぬるま湯を加えてなめらかになるまで混ぜたら、さらに1分混ぜ続けます。

2.サラダ油を加えてさらに混ぜる

サラダ油を加えた様子

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サラダ油を加えてさらに1分混ぜます。

3.サイリウムを加えてこねる

サイリウムを入れてゴムベラで混ぜる様子

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ゴムベラに持ち替え、サイリウムを加えてすばやく混ぜます

サイリウムを入れるとすぐに固まってくるため時間を置かずに全体をまんべんなく混ぜるのがポイントです。
ゴムベラで生地を折りたたみながらこねる様子

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ひとまとまりになったらさらに3分ほどゴムベラで折りたたむようにこねます。

4.室温で休ませる

生地にラップをかけて休ませる様子

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ラップをかけて室温で10~20分休ませ、水分を全体になじませます。

5.分割する

生地を4分割した様子

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生地を4分割します。

6.成形する

棒状に伸ばした生地の片側を押しつぶした様子

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手にサラダ油(分量外)をなじませ、作業台の上で生地を転がします。長さ20cm程度の棒状に伸ばし、片側を手のひらで押しつぶします。
ドーナツ状に成型した様子

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押しつぶした生地でもう片方の端を包んでとじます。生地のとじ目を指先でやさしくなじませます。

7.発酵させる

クッキングシートにのせた生地にラップをかけて発酵させる様子

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約10cm四方のクッキングシートに生地をそれぞれのせ、ラップかかたく絞った濡れ布巾をかけて温かい場所で10~20分置きます

室温が30℃前後の夏場は10分20℃前後の冬場は20分が目安です。

8.オーブンを予熱する

オーブンを230℃に予熱する様子

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発酵後すぐに焼けるように、オーブンを230℃に予熱しておきます。

9.ケトリング用の湯を用意する

ケトリング用の湯を沸かす様子

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鍋にケトリング用の水とはちみつを入れて煮立たせます。沸騰したら鍋底が小さく沸く程度の火加減にします。

10.生地をゆでる

生地を鍋でゆでる様子

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発酵が終わった生地をクッキングシートごと持ち上げ、返すように鍋に入れます。20秒ほどゆでたらフライ返しで裏返します。
ゆでた生地をフライ返しで持ち上げる様子

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裏面も20秒ほどゆで、フライ返しで持ち上げて湯を切り、クッキングシートにのせます。

湯の温度は小さく沸騰する程度を保ち、生地表面が溶けてツヤが出るまでゆでるのがポイントです。

11.オーブンで焼く

オーブンで米粉ベーグルを焼く様子

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ゆでたらすぐに予熱したオーブンに入れ、230℃で15~18分焼いて完成です。焼きムラが気になる場合は、15分経ったら天板の向きを変えてください。

米粉ベーグルを作る際によくある質問

ベーグルをゆでるのはなぜですか

表面に熱を入れることで焼き上げる際の膨らみを抑えずっしり目の詰まった生地に仕上げるためです。

また、ゆでることで表面に独特の焼き色と香りがつきます。ゆでる際に使うはちみつは、モラセスや砂糖でも代用可能です。

米粉ベーグルの成形がうまくいかないときはどうすればいいですか

米粉ベーグルは通常の小麦粉ベーグルほどきっちり成形する必要がありません

成形がむずかしい場合は、丸めてから中心に指を刺して穴を開け、両手で生地を持って少しずつ穴を広げるだけでも十分です。

生地をもちもちに仕上げるためのコツはありますか

乾燥を防ぐのがコツです。生地を混ぜる(こねる)作業は時間をかけず一気におこない、休ませる間と発酵中は乾燥しないようにラップやかたく絞った濡れ布巾をかけましょう。

また、製パン用以外の米粉を使うとふんわり食感が出ない場合があるため、必ず製パン用と記載されている米粉をお使いください

米粉ベーグルのアレンジ例

食感を楽しみたい人向け

Photo by macaroni

※画像はイメージです
レーズンやチョコチップ、くるみなどを練りこむのがおすすめです。生地を休ませてからトッピングを混ぜ込んで成形してください。

ドライフルーツをそのまま使うと生地の水分を吸収するため、熱湯をまわしかけて冷まし、キッチンペーパーで水気を切ってから使いましょう。

フレーバーを楽しみたい人向け

米粉の一部を紅茶の茶葉や抹茶パウダー、ココアパウダーなどに置き換えるアレンジはいかがでしょう。フレーバーがついてガラッと印象の異なるベーグルに仕上がりますよ。

よもぎ粉や黒ごま、きな粉など和の食材ともよく合います

米粉でベーグルを作るおすすめポイント3つ

Photo by macaroni

※画像はイメージです

グルテンフリーなのでアレルギーがあっても安心して食べられる

通常、ベーグルは小麦粉を使用して作ることが多いですが、今回紹介する米粉100%のベーグルは、グルテンが含まれていません

小麦粉を一切使わず米粉のみを使うため、小麦アレルギーの方でも安心して食べられますよ。米のやさしい風味が好きな方にもおすすめです。

パンと餅のいいとこどりのような「もっちり食感」

米粉ベーグルは、焼きたての表面はパリッと香ばしく、生地はふんわりしいていながらもっちり絶妙な弾力もあります。

パンと餅のいいとこどりのような食感と旨味は、米粉ベーグルでしか味わえないおいしさですよ。

クセがないからアレンジしやすい

一般的な小麦粉ベーグルと同様、米粉ベーグルもクセがなくアレンジがしやすいという特徴があります。生地に材料を混ぜ込んだり、トッピングを巻き込んだり、具材を挟んだりとさまざまなアレンジが可能です。

ご紹介する基本のレシピをマスターしたら、ぜひアレンジにも挑戦してみてくださいね。

もっちり食感が絶妙な米粉ベーグル作りに挑戦しましょう

米粉ベーグルは米粉パン作り初心者さんでも作りやすいパンです。プレーン味は米粉のやさしい風味を味わいたいときや、具材トッピングして食べたいときにおすすめ。基本レシピを参考にしてアレンジにも挑戦してみてくださいね。

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