ライター : 川島 尚子

管理栄養士 / パティシエ

春雨の食べ過ぎはよくないの?

春雨に含まれる糖質とエネルギー

栄養素普通春雨(乾燥)緑豆春雨(乾燥)
エネルギー(kcal)346344
糖質量(g)85.483.4
食物繊維量(g)1.24.1
それぞれ可食部100gあたり(※1,2)
春雨にはじゃがいもでん粉およびさつまいもでん粉を原料としたものと、緑豆という豆の種子の粉またはでん粉を原料としたものがあります。エネルギーや糖質量はほとんど変わりませんが、緑豆春雨には食物繊維が普通春雨の3倍以上含まれているのが特徴です。

春雨を食べる際はどちらの春雨なのかも確認するとよいでしょう。(※3)

食べ過ぎると糖質の摂り過ぎになる

春雨はたんぱく質や脂質をほとんど含まない分、1食あたりのエネルギーは少なくなりますが、そのほとんどの構成成分が糖質です。カリウムやカルシウムなどのミネラルと食物繊維も含みますが、ビタミン類は含んでいません。

スープの具材の一部のように適量を食べる分には問題ありません。しかし、毎食春雨だけを食べたり、主食として大量に食べたりすると糖質の摂り過ぎになってしまいます。(※1,2)

食べ過ぎると便秘になる

緑豆春雨に含まれる食物繊維はそのすべてが不溶性です。食物繊維を摂取するときは不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の割合も大切と言われます。特にもともと便秘気味の方の場合、不溶性食物繊維を摂り過ぎると、かえって便秘が悪化することにつながるため気をつけましょう。

一般的には日本人の食物繊維の摂取量は減少傾向にあるため、食品からの摂取で摂り過ぎることはまれです。しかし、ダイエット中に春雨だけを食べるような極端な食べ方をすると便秘がおこるおそれがあるため注意が必要です。(※4,5,6)

春雨をダイエット中に取り入れるには

春雨をダイエット中に取り入れるときのポイント

  1. 春雨の種類を選ぶ
  2. GI値の高い麺の置き換えに使う
  3. たんぱく質や野菜をたっぷり摂れる料理に使う

春雨の種類を選ぶ

ダイエット中に食べるには普通春雨よりも緑豆春雨がおすすめです。緑豆春雨のほうが食物繊維の量が多いこと以外に、GI値にも違いがあります。

GI値は食後の血糖値がどのくらい上がりやすいかを示す指標です。GI値が高い食品は血糖値が急上昇しやすく、その後すぐに空腹を感じたり、太りやすくなったりします。

普通春雨のGI値は68なのに対し、緑豆春雨のGI値は20であることからダイエット中は緑豆春雨を選ぶとよいでしょう。(※1,2,7,8,9)
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