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10秒で要点チェック!
- ささみの余熱調理では、加熱が不十分だと「カンピロバクター食中毒」や「サルモネラ食中毒」のリスクがある
- ささみを余熱調理するときは、肉の中心部をしっかり加熱することが大切
ささみの余熱調理で食中毒になるってほんと?
ささみをはじめとした鶏肉は、加熱が不十分なことで食中毒になるリスクが高い食品です。飲食店では刺身やたたきとして生や半生の状態で提供している場所もありますが、厚生労働省は「鶏肉をはじめ肉類は十分加熱するように」と呼びかけています。
特に家庭で食べる際は、余熱を使う場合でも細菌やウイルスが死滅する温度まではしっかり加熱することが必要です。(※1)
特に家庭で食べる際は、余熱を使う場合でも細菌やウイルスが死滅する温度まではしっかり加熱することが必要です。(※1)
ささみの余熱調理で起こる食中毒とは
カンピロバクター食中毒
カンピロバクターは市販の鶏肉から高い割合で見つかっており、少量でも食中毒を起こします。国内の細菌性食中毒のなかでは近年発生件数がもっとも多くなっており、飲食店で調理されたものでも発生事例があるほど起こりやすい食中毒です。
潜伏時間が1~7日間とやや長く、感染したときの症状は下痢、腹痛、発熱など。症状はほかの細菌性食中毒と似ています。ほとんどは1週間ほどで治癒し、死亡例や重篤例はまれです。乳幼児や高齢者のように抵抗力の弱い方は重症化する危険があるため、特に注意しましょう。(※2,3)
潜伏時間が1~7日間とやや長く、感染したときの症状は下痢、腹痛、発熱など。症状はほかの細菌性食中毒と似ています。ほとんどは1週間ほどで治癒し、死亡例や重篤例はまれです。乳幼児や高齢者のように抵抗力の弱い方は重症化する危険があるため、特に注意しましょう。(※2,3)
サルモネラ食中毒
サルモネラ菌は自然界に広く存在し、感染源としては肉類のなかでは鶏肉がもっとも多いです。加熱が不十分な肉を食べる以外にも、生肉で汚染された包丁やまな板などの調理器具を介した感染も起こります。潜伏期間は12〜48時間と比較的短め。感染すると下痢や腹痛、嘔吐などの症状が出るほか、発熱するのも特徴のひとつです。
また、乾燥に強い菌であることから環境中での生存率が高いため、十分な加熱以外にも、調理器具の洗浄や手洗いの徹底で生肉からのサルモネラ菌の汚染を対策することも大切です。(※4)
また、乾燥に強い菌であることから環境中での生存率が高いため、十分な加熱以外にも、調理器具の洗浄や手洗いの徹底で生肉からのサルモネラ菌の汚染を対策することも大切です。(※4)
食中毒を防ぐささみの調理のポイント
ささみの調理のポイント
- 中心温度と時間に注意
- 余熱の場合はしっかり保温する
- 調理に適した環境を整える
- 調理器具を活用する
中心温度と時間に注意
カンピロバクターは肉の中心温度を63℃にした場合30分以上、70℃であれば3分以上、75℃では1分以上それぞれ加熱することで殺菌できます。サルモネラ菌を殺菌するには60℃で15分以上もしくは75℃で1分以上が目安です。
いずれも気をつけなくてはいけないのは指定の温度を保ったまま指定の時間加熱するという点です。肉の中心温度を計るのがむずかしい場合は、むやみに低い温度で調理するのは避けましょう。(※4,5,6)
いずれも気をつけなくてはいけないのは指定の温度を保ったまま指定の時間加熱するという点です。肉の中心温度を計るのがむずかしい場合は、むやみに低い温度で調理するのは避けましょう。(※4,5,6)
余熱の場合はしっかり保温する
余熱調理では沸騰させたあとに火を止めて放置することで、火が入り過ぎてパサパサになるのを防ぐ方法を用いているものが多く見られます。もともとの肉の温度が低すぎる場合や、湯に対して肉の量が多い場合、短時間では中心温度が上がりきらないことがあるため注意が必要です。
しっかり中心温度が上がるように加熱をおこない、その後余熱で火を入れたい場合は目安の温度と時間を満たせるように保温できるような鍋を利用するか、途中で再度加熱して温度を保つようにしましょう。(※5)
しっかり中心温度が上がるように加熱をおこない、その後余熱で火を入れたい場合は目安の温度と時間を満たせるように保温できるような鍋を利用するか、途中で再度加熱して温度を保つようにしましょう。(※5)
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。