ライター : MANA

旅するグルメライター

魯肉飯(ルーローハン)とは?

「魯肉飯(ルーローハン)」とは、豚肉を細かく刻んで甘辛く煮込み、煮汁ごとごはんの上にかけた丼です。

台湾の大衆料理で、おもにしょうゆや砂糖、しょうがなどを使って豚肉を煮込みます。味つけや使う豚肉の部位はお店、家庭によってさまざま。丼といっても茶碗サイズなので、台湾ではおかずと一緒に食べるのが一般的です。

ルーローハンの歴史は、肉屋で余ったくず肉や脂身を煮込んだのが始まりで、その後ごはんにかけて食べるようになり、現在のルーローハンになりました。とろとろの豚肉と甘辛の味つけがくせになる、台湾を代表するソウルフードです。

ルーローハンの意味や由来

「魯肉飯」のもともとの表記は「滷肉飯」です。 ”滷” の字が複雑すぎて、いつの間にか同じ発音の ”魯” を使うようになったのだとか。”滷”には「香料やしょうゆを入れたもので煮る」といった意味があるため、「滷肉飯」で ”香料やしょうゆを入れたもので煮た肉のごはん” を表します。

今でも台湾の街中では「滷肉飯」の表記が多く見られますよ。

英語ではなんて言う?

ルーローハンの英語での読み方は「Lu Rou Fan(ローロウファン)」。台湾語のピンイン(漢字の読み方をアルファベットで示したもの)と同じです。また ”Minced Pork Rice” と言っても通じます。

台湾での人気店

台湾では、台北市にある「金峰魯肉飯(ジンフォン・ルーロウファン)」「黄記魯肉飯(ホァンジー・ルーロウファン)」が人気店で、観光客のみならず地元の人も多く訪れます。また「ひげちょう」の呼び名で親しまれている「鬍鬚張魯肉飯(ヒゲチョウルウロウハン)」は、日本の金沢にも支店があるチェーン店です。

ルーローハンが日本に上陸したのは2000年頃。当時から日本人好みの甘辛い味つけが評判でしたが、2019年にガストが「台湾ルーローハン」というメニューを発表してさらに人気を集めました。

基本の食材やスパイス、味わいについて

ルーローハンの基本食材は、豚バラ肉と付け合わせ用の卵や青菜です。調味料はしょうゆ、砂糖を基本として、紹興酒やオイスターソース、しょうが、にんにくなど、レシピによってさまざま。

星のような形をした「八角」や、花椒・八角・クローブなどのスパイスをミックスした「五香粉(ウーシャンフェン)」、エシャロットを油で揚げた「油葱酥(ヨウツォンスー)」があると、より本場の味に近い仕上がりになります。

どんな味がするの?

豚バラ肉をしょうゆや砂糖で濃いめに煮詰めているため、日本の料理に例えると佃煮のような味わいです。ひと口食べると豚バラ肉の脂の甘みがジュワッと広がります

豚の脂がこってりしそうですが、八角や五香粉などのスパイスがほどよく中和。甘辛い煮汁が染み込んだごはんは、何杯でもおかわりしたくなるおいしさです。

ルーローハンの食材・調味料・味わい

  1. 基本食材は、豚バラ肉・青菜・卵
  2. しょうゆ、砂糖、紹興酒、オイスターソース、しょうが、にんにくなどで味付け
  3. 八角・五香粉・油葱酥を使うと本場の味わいに
  4. 佃煮のような濃く甘辛い味わい。豚バラ肉の脂の甘みがありつつ、スパイスがきいていて食べやすい
※掲載情報は記事制作時点のもので、現在の情報と異なる場合があります。

編集部のおすすめ