ライター : macaroni 編集部

麹もいらない。居酒屋に教わる「発酵レモンサワー」レシピ

Photo by akiharahetta

ここ数年レモンサワー市場が急速に伸び続けるなかで、とくに注目を集めているのが発酵レモンサワー。市販商品もありますが、どうしても人工感が残っていたり、コストがかかるなどの懸念点も……。手軽においしい発酵レモンサワーを手作りできるのなら、試してみたいですよね。

そこで、いま発酵ブームを牽引する飲食店のひとつ、表参道「発酵居酒屋5」の店長である高木さんに作り方を教わりました。材料はたった2つ、難しい工程も一切なし。おうちで飲む機会の増える年末年始に向けて、仕込んでおいて損はありません!

そもそも発酵の何がいいの?

「本レシピは、レモンと砂糖で作る酵素シロップが発酵ポイント。レモンと砂糖を合わせることで、食物繊維と糖が化学反応をおこして、発酵がすすみます。そうすると、レモンの食物繊維が持つ酵素の力がググンと上がるんですね。こうしてできた酵素シロップ(発酵食品)は、食物繊維のパワーが高まっているため、からだに十分に作用し、腸活や美肌にも効果を発揮するというわけです」

材料

Photo by macaroni

・レモン……500g
・きび砂糖……400g
・はちみつ……100g

発酵させるためのベストなレモンと糖の割合は1:1。本レシピではコクを出すためにはちみつを加えていますが、砂糖のみでもOK。きれいな色を出したい場合は、グラニュー糖を使うといいですよ」

作り方

1. レモンをカットする

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皮付きのレモンをスライス状にカットして、種をとります。

「レモンは皮ごと使うためノーワックスのものを使うか、事前によく洗うようにしてください。酵素シロップにすることで皮がやわらかくなるため、スライス状がベスト」

2. レモンと砂糖を手で混ぜ合わせる

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ボウルに1ときび砂糖、はちみつを入れて、きれいに洗った手で混ぜ合わせます。

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「日本酒作りをする杜氏もかならず米を麹菌につけるときは素手でおこないます。これは、食材に人の常在菌(※)が加わり、発酵をうながしてくれるからなんですよ」

※おもに人のからだに存在する微生物のうち、多くの人に共通してみられ、病原性を示さないものを指す
更新情報:食中毒の危険性があるため、素手ではなく、トングやヘラなどを用いて混ぜることをおすすめします(2023年4月)

3. 容器に移して、1〜2週間発酵させる

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まんべんなく混ざったら、煮沸消毒した保存容器に移し替えて、常温で保管します。

「このとき、ふたはきっちり締めないように要注意!発酵の過程で水分が上がり、微量のガスが発生するため、爆発してしまう恐れがあります。ふたの代わりに通気性のよい布巾をかぶせて輪ゴムでとめるだけでもOK」

4. 酵素シロップを酒とソーダで割る

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2日に一回ほどのペースで、中身をかき混ぜます。2週間ほどしたら、酵素シロップのできあがり。グラスにシロップ、焼酎とソーダをお好みの割合で入れれば、発酵レモンサワーの完成です。

「できれば毎日混ぜるのが理想的。1週間ほど経ったころでも使えるので、味の違いを楽しんでみてください。シロップはミキサーで皮ごとペースト状にしてから、飲むのがおすすめですよ」

※完成したシロップは半年ほど保存可能です

上手に作るためのおさらいポイント

Photo by akiharahetta

手作りの発酵レモンサワーは、酸味がまろやかで味の深みが段違い。シロップや焼酎の量を調整すれば、甘みやアルコール分の調整ができるのもうれしい利点ですね。自分で材料をそろえるため、市販飲料に比べて添加物の心配もありません。

「大事なポイントは、レモンと砂糖の割合が1:1、混ぜ合わせるときは手でおこなう、シロップを入れた容器は密閉しないこと。レモンだけではなく、パイナップルやキウイフルーツでも代用できますし、お酒を入れなければレモンスカッシュにもなります。お好きなスタイルで楽しんでください」と高木さん。

鍋やおでんなどアツアツの料理が増えるこれからの季節、シュワッと爽快な飲み心地の発酵レモンサワーは最高のお供に。ぜひ、一度仕込んでみてはいかがでしょうか。
取材協力
発酵レシピはこちら▼
取材・文/倉持美香(macaroni 編集部)
撮影/有竹亜季

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