花粉症の人は口腔粘膜アレルギー症候群にかかりやすい!

人の体には、ウイルスや細菌などの体に有害な異物が入っていきたときに、抗体が作られる、免疫という仕組みが備わっています。しかし、この免疫の仕組みが花粉や食品など、本来であれば体にとって害のないものにも、過剰に反応してしまうのがアレルギーです。

花粉症の人は、花粉のアレルゲンに対するIgE抗体(アレルギー物質に対する抗体)を持っています。野菜や果物のなかには花粉のアレルゲンと似た構造を持つものがあり、その食品を食べることでIgE抗体が反応し、口腔内でアレルギー反応を示します。

例えば、スギ花粉症の方はトマト、シラカンバ花粉症の方はりんごやももなど。イネ科花粉症の方はトマトやスイカなどの食品によって、口腔粘膜アレルギー症候群を発症する場合があります。

また、茄子を食べてアレルギーを発症する人は、ラテックスに対するアレルギーを引き起こす可能性があります。その場合、天然ゴムの使用を避けるようにしてくださいね。(※2,7,8)

アレルギー症状が起きたら茄子は食べないほうが良いか

茄子は、口腔粘膜アレルギー症候群や仮性アレルゲンによって、アレルギー症状を引き起こすおそれがあります。

いずれの場合も、加熱することによって、食べられるようになる可能性はあります。しかし、アレルギー症状がでたときは自己判断せず、原因となる食材を摂取しないようにしましょう。

茄子を食べると体に違和感を感じる方は、病院にかかり、医師の指示に従ってくださいね。(※1,2,3,4,9)

アレルギー症状が気になる場合は病院へ

茄子を食べると体調に違和感がある方は、検査をすると、アレルギーかどうか判断できる可能性があります。

小児なら小児科、口腔内の症状であれば耳鼻咽喉科や内科、喘息や腹痛、嘔吐などでは内科を受診するといいでしょう。

また、食物アレルギー専門医がいる病院にかかると、アレルギーの重症度を適切に診断してもらえます。アレルギーの症状が気になる場合は、早めに病院にかかりましょう。(※10)

茄子のアレルギーに注意しよう

茄子を食べたときに体調の異変を感じる場合は、口腔粘膜アレルギー症候群や、仮性アレルゲンの症状が出ているかもしれません。

特に口腔粘膜アレルギー症候群は、花粉症を持つ方が発症しやすいアレルギーです。口の中に刺激感や痒みを感じるなど、アレルギー症状が気になるときは、なるべく早急に病院へかかりましょう。
【参考文献】
※8 ナスアレルギー10例の臨床的検討|神尾博美 三宅千代美 三宅健
(2021/11/18参照)
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