3. 豚肉に(a)を加え、下味をつける

Photo by Mio Gohda

食べやすい大きさにカットした豚肉に、(a)を加えます。塩、こしょう、紹興酒、水溶き片栗粉、油の順番に、ひとつ加えるたびによく揉み込みます。

「下味をつけたあと、水溶き片栗粉を加えると肉同士がくっついてしまいますが、油を入れて揉み込むと自然に肉は離れていきます。

また、下味をつけるときに卵1/2個を加えると肉がやわらかく仕上がりますよ。卵が中途半端に余ってしまうので今回は省きましたが、よかったら試してみてください」

4. 豚肉に火を通し、クミンを炒める

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中華鍋(フライパン)でサラダ油大さじ1杯(分量外)を熱し、豚肉を弱火で炒めます。全体的に火が通ったら、豚肉を鍋の片隅に寄せ、空いたスペースでクミンを炒めます。

「お店では肉に油通ししますが、家庭ではむずかしいと思うので、フライパンや中華鍋で弱火で炒めていきましょう。クミンを炒めるのは香りを立てるため。ちなみに鶏肉でもおいしくできます」

5. (b)を加えて炒める

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(b)を加え、よく混ぜながら炒め合わせます。一味唐辛子を加えると全体が赤っぽく色付きます。クミンの香りにしょうがやにんにくの香りが加わり、この時点で食欲が刺激されます。

一味唐辛子はお好みで入れてください。辛いのが苦手な方は控えめにしてくださいね」

6. ねぎ、パクチーを加えて炒める

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千切りしたねぎ、パクチーを加え、軽く炒めます。

「今回は九条ねぎを使いましたが、長ねぎの場合は白い部分を使ってください。その場合も千切りしてくださいね」

7. (c)を鍋肌から加え、まんべんなく炒める

Photo by Mio Gohda

合わせておいた(c)を鍋肌からまわし入れ、鍋をふりながら炒めます。全体が混ざったらできあがりです。井桁シェフの炒め時間はトータルで3分でした。

スパイシーな味付けに箸が止まらない

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スパイスをピリッときかせた「豚肉とパクチーのクミン炒め」のできあがりです!クミンのスパイシーな香りのおかげで、 食欲がないときでもひと口食べたら次々と箸が進みそうです。

「中華料理はスパイスを複数使って味や風味を組み立てるのでむずかしいと思われがちですが、ある程度のスパイスがそろってしまえば、逆に簡単にレパートリーが広がると思います。

スパイスを強火で炒めて香りを立たせる肉を煮込む前に油で炒めるなど、ちょっとしたひと手間をかけるだけでグンとプロの味に近づきます。ぜひ中華料理を身近に感じていただきたいです」と井桁シェフ。

7月は香りと風味を楽しむ四川料理らしいレシピを4品紹介しました。食べて健康になる中華料理をぜひ日常の食生活に取り入れてみてください。

さて、来週から8月に突入。8月はどんなシェフが登場するのでしょうか?楽しみにお待ちください。

取材協力
※麻布十番本店、六本木ヒルズ店、銀座三越店では、いずれも本場成都の伝統四川料理が味わえます。汁なし成都タンタン麺「正宗担担面」が人気。“ひとさじ加えるだけでいつもの味が劇的に変わる!”と噂のオリジナルラー油「一滴香(イーディンシャン)」はオンラインでも購入が可能です。

取材・文/古川あや
撮影/強田美央

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