4. トマトを加える

Photo by Makoto Kishita

蒸したキャベツの上にくし切りしたトマトを加え、塩をひとつまみふりかけます。強火で1分ほどトマトを温めますが、その間、かき混ぜなくてOKです

「トマト
は蒸しキャベツの上に並べたら、そのまま動かさないで!トマトがしんなりしてきたら温まったサインです」

5. 卵液を回しかける

Photo by Makoto Kishita

トマトが温まって少ししんなりしてきたら、卵液を回し入れます。ツナはフライパンの真ん中あたりにまとめて入れましょう最初は強火で、いったん沸騰したら弱火にして1分半ほどふたをして火を通します。

「僕は半熟卵が好みなので、あまり火は入れませんが、食べる方のお好みに合わせてください。しっかり火が入ってもおいしいですよ」

日髙イタリアンの原点ともいえる味

Photo by Makoto Kishita

じっくりと蒸したことで引き出されたキャベツのうまみや甘味、軽く火が通ったトマト、とろりと半熟の卵、そしてツナの旨味と塩分が混ざりあい、思わず笑みがこぼれるおいしさです。パンにてんこ盛りにのせて食べたい!と思わずにはいられません。

「キャベツのかわりにブロッコリーやほうれん草などのお好みの野菜や冷凍の野菜ミックスでも楽しめます。そういえば、母はツナの代わりに鮭缶も使っていました。鮭も合うのでぜひいろいろ試してみてください。

卵と生クリームをボウルで軽く混ぜる過程がありますが、それ以外ではとにかく触らないこと、混ぜないことが調理のポイントです。親子丼と一緒。黄身、白身、生クリームのマーブル模様に仕上がるとおいしさも増しますよ」と日髙シェフ。

野菜とツナの料理だと副菜的なイメージがありますが、そんな思い込みをくつがえされるひと品です。想像以上の味に、日髙シェフのルーツを感じました。

次回は「カジキの食いしん坊風」をご紹介します。お楽しみに!

取材協力
取材・文/古川あや
撮影/木下 誠

編集部のおすすめ