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この記事は、三越伊勢丹が運営する、「FOODIE」の提供でお送りします。
鶏肉×トマトという手に入りやすい食材で作れる鶏肉のトマト煮。イタリアではカチャトーラと呼ばれています。実は「煮る」といっても、肉がやわらかくなるまで、コトコト煮る必要はありません。新生活をむかえて料理を始める人こそ、ぜひ覚えておきたい基本の料理なのです。
「そもそもカチャトーラとは、イタリア語で『猟師風』という意味。鶏肉以外にうさぎ肉でも作ります。肉をカリッと焼いたあとに、ワインビネガーとローズマリーやセージなどのハーブを加えて、軽く煮込んで仕上げる料理のことを指します」
そう教えてくれたのは、今回、鶏肉のトマト煮の作り方を教えてくれる、伊勢丹新宿店<キッチンステージ>の柬理美宏シェフ。ちなみに、カチャトーラ=トマト煮という認識は間違いで、イタリアの地方によってはトマトを使わないなど地域差があるそうです。でも、やっぱり鶏肉で作るときは、相性がいいトマトを使って作る地方が多いのだとか。
鶏肉のトマト煮と聞くと、ただ煮込むだけなので一見、簡単そうですが、鶏肉の料理をレストランのようにごちそう感たっぷりに仕上げるのは意外と難しいものです。プロはどんな工夫をしているのでしょうか。
さっそく鶏肉のトマト煮の作り方のコツを、柬理シェフに教えてもらいました。
鶏肉のトマト煮をおいしく作る4つのポイント。注目は鶏肉の下処理と、皮をカリッと焼くこと!
「鶏肉のトマト煮、カチャトーラを作るときに目指すおいしさは、食材の旨み、特に鶏肉の焼いた旨みを活かすこと。そのためのポイントは、きちんとおいしいチキンソテーを焼くこと、そして野菜の水分を飛ばすなどして、味のベースを作ることが大切です。今回は旨みの強いきのこを加えて作っていきますよ」
具体的にポイントをまとめると、以下の4つ!
ポイント① 鶏肉は丁寧な下処理「肉掃除」で、臭みを除く!
鶏もも肉はご家庭では、買ってきた状態のまま使う人が多いと思います。でも、レストランでは、必ず下処理(=「肉掃除」と言います)をしてから使います。とくに余分な脂は臭みの元となるので取り除くこと。さらに筋など食べたときに口に残るものも、あらかじめ除いておきましょう。このひと手間で鶏肉料理はプロの味にグッと近づきます。
ポイント② 鶏肉の皮目をしっかり焼いて、味のベースを作る!
鶏肉のトマト煮(カチャトーラ)は長時間煮込んだ肉のやわらかさを楽しむのではなく、さっと煮込んで肉とソースをからめて仕上げる料理。そのため、まずはおいしいチキンソテーを作ることが大切です。鶏肉は重石をのせて焼き、皮目にしっかり焼き色をつけましょう。これが料理全体の香りや旨みのベースになります。
ポイント③ きのこはから炒りして、味を凝縮させてから加える!
きのこは水分がとても多い食材なので、生のまま煮込みに加えると味がぼやけてしまいます。まずはフライパンでから炒りし、水分を飛ばして味を凝縮させてから料理に加えると、ぐんと全体が奥深い味わいに!
ポイント④ フライパンは洗わず、食材の焼いた旨みを活かす!
鶏肉のトマト煮(カチャトーラ)は煮込み料理ですが、鶏肉を焼いたり、野菜を炒めたりといった工程があるので、フライパンで調理するのがおすすめ。その際、フライパンは絶対に途中で洗わないこと! 鶏肉やきのこを焼いた旨みが鍋底に残っているので、その旨みごと水で煮込んでいきましょう。
鶏肉のトマト煮ってコトコト長時間煮るイメージがありましたが、さっとでいいなんて意外でした。食材を焼いたフライパンは旨みが残っているから、洗ってはいけない、なんて知りませんでした。 勉強になります!
まずは、料理の初心者でもわかりやすいように、鶏もも肉の基本の下処理から丁寧にご紹介します。どんな鶏肉を使った料理全般に共通して使えるので、これをマスターすれば、鶏肉料理の仕上がりの味にグッと差が出ますよ! 料理の上級者でも、もう一度おさらいしておいて、損はありません。
【初心者必須】料理のレベルを上げる! 鶏もも肉の下処理方法(肉掃除)
1. 鶏もも肉の皮と身のあいだに隠れている、脂を取り除く
鶏肉の皮を軽く引っ張り(写真左)、身とのあいだにある脂を包丁の刃全体でしごくようにしてかき出す(写真右)。
「皮と身のあいだにある脂が臭みの元となるので、取り除きます。包丁は細かい作業に適している、サイズの小さいペティナイフがあると便利です。徹底的にやろうとすると身から皮がはがれてしまうので、取れる範囲で大丈夫です」
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