鉄分の過剰症

よほど偏った食生活でない限り、通常の食事で鉄分の過剰摂取になることはほとんどないとされています。しかし、サプリメントや栄養強化食品などで鉄分を摂り過ぎると、便秘や胃腸障害などが起こるおそれが。

幼児は鉄剤やサプリメントの誤飲により中毒を起こす場合があるため、手の届く場所には置かないようにしましょう。(※6)

鉄分不足に注意が必要な人

月経がある女性

鉄分は代謝によって毎日損失しています。その量は成人男性で約1.0mg、成人女性で約0.8mgです。月経のある女性は、さらに一日あたり約0.5mgの損失が。そのため鉄分不足が多くみられます。月経期間中だけでなく、日常的に鉄分を摂取することを心がけましょう。(※1,6)

妊婦・授乳婦

妊娠中は、胎児の成長に伴う鉄の貯蔵量や、母体の血液量が増えることによる鉄の需要量が増加するため、付加量が設定されています。また、授乳中は母乳の量と栄養を保つためにも、鉄分をはじめビタミンやミネラルの摂取が重要です。妊娠中と同じく付加量があるため、授乳中も意識してしっかり鉄分を摂りましょう。(※1,7)

乳児・幼児

急激に発達が進む乳児や幼児では、必要な量に対して供給が追いつかず、鉄分不足が多くみられます。鉄分は酵素として脳や中枢神経系にもかかわっているため、不足すると発達に影響がでることも。9か月ごろからは離乳食に積極的に赤身の魚やレバーなどを使用し、鉄分が摂取できるようにしましょう。(※8)

運動をする人

運動時は、安静時より酸素が必要になります。また、筋肉量の増加に伴い、血液と赤血球を作るために鉄分の必要量も増えます。一方で、体への衝撃により赤血球が壊れやすくなったり、汗によって排出されたりと、鉄分の消費量も増えます。運動する人は鉄分を効率的にしっかり補給しましょう。(※3)
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