ライター : YURI

ソムリエ / チーズプロフェッショナル / Webライター

山梨ワインの特徴

現在はワインの生産は全国へと広がっていますが、生産量は山梨県が1位です。山梨県のワイナリー数は、2017年11月時点で82軒になり全国でも一番多い産地なんですよ。

山梨県の気候や環境がワイン造りに適しているのは間違いないですが、どこでも良いわけではありません。年間降水量が多い地域と少ない地域が混在しており、場所を選ばないと良いブドウはできないのです。

これにより、山梨県のワイナリーは大半が中心部にある甲府盆地周辺に集中しています。雨量が比較的少なく、ブドウ造りに重要な寒暖の差も大きいので、おいしいワインが造れるのです。

代表的な産地

山梨県の産地を大きくエリアで分けると、甲府盆地東部、甲府盆地中央部、甲府盆地北西部、甲府盆地西部、の4つに分けられます。以下で、それぞれの特徴を見ていきましょう。

甲府盆地東部

甲府盆地東部は、甲州市・山梨市・笛吹市を含みます。山梨県産ワインのうち約7割がここで作られているため、ワイン産地の中心部と言えるのです。

メルシャン、サッポロビールなどの大手メーカーがワインを生産している地域でもありますが、歴史が長い家族経営の小さなワイナリーが多いことも特徴的。

甲府盆地中央部

中央部は、甲府市の旧里垣・旧玉諸・旧甲運の一帯です。ワイナリーは4軒と少ないものの、日本の伝統的なブドウである「甲州種」の収穫が早いことから、新酒が人気を集めています。また、甲州種をスパークリングワインの原料として使用しているワイナリーも多いそうです。

甲府盆地北西部

甲府盆地北西部は、北杜市・韮崎市・甲斐市を含む場所です。甲府盆地東部にワイナリーを持つ造り手が、別にワイナリーを建てブドウ造りを始めるなど、注目を集めているエリアなんですよ。

甲府盆地西部

甲府盆地西部は、南アルプス市の白根町・八田一帯の地域です。南アルプスが原水となり、土壌が砂質でとても水はけが良く、良いブドウが育つのが特徴。主に甲州種が造られています。この地域にも、新しいワイナリー設立の動きが続々と見られているんですよ。
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