ライター : ☆ゴン

「打ち豆」とはどんな食べ物のこと?

大豆をつぶして平たくし、乾燥させたものを「打ち豆」と呼びます。雪深い日本海側や東北などで、古くから冬になると各家庭で作られ、いろんな料理に利用されてきた保存食です。

乾燥食品であるため日持ちすることと、良質なたんぱく質を摂取できる栄養価の高い食品であることから、古くより庶民に愛され続けてきた歴史があります。

福井をはじめとする雪国の伝統的な保存食

昔から北陸や東北では春先になると水田の片隅に種をまき、栽培した大豆を晩秋に収穫します。一部は味噌に、残りは打ち豆に加工され、雪に閉ざされる長い冬の大切な保存食として利用。

特に福井は古くから浄土真宗と縁の深い土地で、毎年10~11月に報恩講が開かれることから、多くの人に精進料理をふるまうのがならわしでした。そのため収穫期の大豆で作る、安価で調理時間の短い打ち豆が重宝されてきた歴史があります。

打ち豆の作り方と特徴

石臼の上に大豆をひと粒ずつのせて、木づちで叩きつぶしてから、乾燥させると打ち豆ができます。枝豆になる未成熟の青い大豆はそのままでつぶせますが、完熟して硬い黄大豆は簡単につぶれません。

そのため数時間から半日ほど水に浸けて、やわらかくしてから叩くのですが、蒸したりゆでたりと、人によって下処理に違いがあります。現在の福井では家庭で作ることが少なくなり、市販の打ち豆を使用する人が多くなっているそうです。

ITEM

すずや 打ち豆 黄大豆

¥528〜

原材料名:大豆(山形県または北海道産) 内容量:100g 賞味期限:製造日から1年

※2020年5月26日時点 価格は表示された日付のものであり、変更される場合があります。本商品の購入においては、Amazon.co.jpおよびrakuten.co.jpおよびshopping.yahoo.co.jpで正確かつ最新の情報をご確認ください。

打ち豆を使った代表的な料理とその味わい

打ち豆はそのまま食べるのではなく、料理の材料として使用します。平たいため吸水と火の通りがよく、調理時間が短いのが一番の利点です。

北陸や東北では、「打ち豆汁」と呼ばれる具だくさんな味噌汁がポピュラーで、甘くてほっこりした大豆の味わいが人気。ほかに酢の物や煮物、炒め物など、幅広い料理に利用されています。

打ち豆を使用したおすすめのレシピ3選

1. 野菜たっぷりの打ち豆入り味噌汁

福井では打ち豆汁と呼ばれる郷土料理で、じゃがいもやキノコ、油揚げなどが入った具だくさんな味噌汁。打ち豆はすぐに火が通るため、葉物野菜と同じ扱いで構いません。青大豆の打ち豆を使用していて、彩りがきれいですね。

2. 打ち豆と牛ひき肉入りのカレー

打ち豆は味噌汁や酢の物だけでなく、煮物にもよく合います。カレーに大豆をよく入れる家庭では、かわりに打ち豆を加えてみてください。下ゆで時間が短くて簡単なうえ、大豆本来のほっこりした甘さとおいしさはそのままですよ♪

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