3. 食欲が抑えられ、自然と少食に

工藤先生:
「最新の研究で、インクレチンには胃を休息状態にする作用があることがわかりました。胃が休息すれば、食欲を感じなくなります。また、肉の脂質自体にも脳の空腹中枢を遮断して食欲の抑制を促す効果がありますし、肉特有の食べごたえも、噛む作業を多くして満腹中枢を刺激する役に立ちます」

4. 腹持ちがよくなる

工藤先生:
「肉に含まれるたんぱく質や脂質は消化吸収に時間がかかりますし、肉の脂によって分泌されるインクレチンが胃酸の分泌を抑えます。

こうした理由から、肉はほかの食材よりも胃に長く残りますので、腹持ちがいいのです。

ちなみに、お肉が苦手で胸焼けするという人は、よく噛んで食べるようにしてください。噛む回数が増えれば唾液が多く分泌され、消化酵素のアミラーゼの効果で胸焼けや胃もたれを防げます。ひと口の目安は30回」

ミートファーストダイエットのやり方

ミートファーストダイエットのやり方は、知ったその日から実践できそうなくらいシンプルです。

工藤先生:
肉 → 野菜 → 炭水化物。食事をするときはいつもこの順番で食べるようにしてください。これを基本とした上で、栄養バランスを考えた食事をすることも大切です。お肉をたくさん食べればいいということではなく、大切なのはあくまで食べる順番です」

加えて、食事は15分以上かけてゆっくりと行い、よく噛むこと。これをルールと心得ましょう。

ミートファーストダイエットのおすすめ食材

お肉を最初に食べるということはわかりましたが、お肉といってもいろいろあります。より効果的にダイエットできるお肉というのはあるのでしょうか。

工藤先生:
「豚肉でも鶏肉でも牛肉でも、お肉ならなんでもかまわないのですが、L-カルニチンが多く含まれるお肉を選んだほうが、ダイエットとしては効果的です」

ラム肉

工藤先生:
「ダイエットミートとしてもっとも優秀なのはラム肉。L-カルニチンの含有量が多いだけでなく、ほかの肉より低カロリー。高たんぱくでミネラルも豊富です」

牛肉(赤身)

工藤先生:
「次いでおすすめしたいのは、牛の赤身肉。こちらもL-カルニチンをたっぷりと含む、ミートファーストダイエットに最適な食材のひとつです。牛肉はヘム鉄や亜鉛も豊富なので、貧血を起こしやすい方や免疫力を高めたい方にもおすすめです」
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