ライター : 稲吉永恵

野菜ソムリエ / ローフードマイスター / オーガニックコンシェルジュ

大根の主な品種一覧

大根の種類はどれくらいある?

大根は、アブラナ科ダイコン属の淡色野菜。品種も多く、四季を通じて栽培されています。かつては日本の各地域で固有の大根が栽培され、その数は200品種を超えるとも言われていました。大根は、種類によって色や形がさまざま。この記事では、代表的な品種10種類をご紹介します。

大根の主な品種と食べ方

名称特徴おすすめの食べ方
青首大根ふっくらとした円筒形地上に出ている部分が緑色葉の近くはおろしやサラダ、中央部分は煮物、先端部分は薬味や漬物
祝大根直径3cmほどの細い大根しっかりした肉質で煮崩れしにくい煮物
聖護院大根かぶのような球形肉質が緻密で煮崩れしにくい煮物やスープ
桜島大根かぶのような球形非常に大きく育ち、重さの平均は10〜20kgほど。肉質はやわらかい煮物や漬物
レディサラダ小型大根皮が紅色で果肉は白く、ピリッとした辛さサラダ、浅漬け
紅甘味大根ふっくらとした円筒形葉元は濃い赤紫色で根元に向かって徐々に白っぽくなるサラダ、浅漬け、酢の物
紅くるり太めで小ぶり皮も果肉も赤い。果肉はやわらかくみずみずしい。サラダ、漬物
親田辛味大根赤・白かぶのような球形肉質が緻密で、辛味がある大根おろし
二十日大根赤・白・赤白小さな球形カリッとした歯ごたえで、ほんのり辛みがあるサラダ、炒め物
花大根白や薄紫花びらが4枚つく十字の花大根の風味とほんのり辛味があるサラダ、お浸し

白い大根の品種

青首大根(あおくびだいこん)

※画像はイメージです
青首大根(あおくびだいこん)は、普段皆さんが食べている一般的な大根のこと。地上に出ている部分が緑色をしているのが特徴です。全国各地で栽培されていますが、なかでも北海道や千葉県で多く栽培されています。

葉に近い部分は辛味が少ないのでサラダや炒め物に、真ん中の部分はやわらかいので煮物に使うと良いでしょう。根に近い部分は辛味が強いので、薬味用の大根おろしや漬物、マリネに合いますよ。

祝大根(いわいだいこん)

奈良県の伝統野菜のひとつに祝大根(いわいだいこん)があります。直径3cmほどの細い大根で長さは20~30cmくらいです。しっかりした肉質で歯ごたえがあり、煮崩れしにくいのも特徴。爽やかな味わいで煮物にぴったりの品種です。

別名・雑煮大根とも呼ばれ、関西ではお雑煮やおせち料理に使われます。お椀のサイズにちょうどよく、輪切りで使える祝大根は、丸いものが好まれるお雑煮に重宝されています。

聖護院大根(しょうごいんだいこん)

京都生まれの伝統野菜・聖護院大根(しょうごいんだいこん)。カブに似て丸く、直径20cm、重さ2kgほどになるのが特徴です。京都は土壌が浅いため、土中深く根を伸ばすことができず丸くなったとも言われています。

聖護院大根は肉質がとても細かく、生食にも適した辛味の少ない品種。ほんのりとした甘味があり、煮崩れしづらいのでスープや煮物などにするのがおすすめです。

なお、厳密には京都で栽培されたものを聖護院大根と呼びますが、近頃では京都以外で栽培されたものを「丸大根」として販売されることがあります。

桜島大根(さくらじまだいこん)

桜島大根(さくらじまだいこん)は、名前の通り鹿児島県の桜島で栽培される伝統野菜です。火山灰と粗い砂利が混ざった土で栽培されるため非常に大きく育つのが特徴。重さは10~20kgほどが平均で、31.1kgにもなった桜島大根はギネスブックに認定されました。

やわらかい肉質ながら煮崩れしにくいため、おでんや煮物、漬物に適しています。
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