ライター : 稲吉永恵

ローフードマイスター・野菜ソムリエ・オーガニックコンシェルジュ

野菜や果物の持ち味を生かす食べ方を提案する野菜ソムリエ。美容師・ローフード認定校講師として働きながら、パンと焼き菓子を製造販売しています。不調や不安をやわらげる、心と体にや…もっとみる

桜島大根とは

Photo by Snapmart

桜島大根とは、鹿児島県桜島で古くから栽培される、かぶのような球形状の大根です。その歴史は200年以上と言われる伝統野菜で、地元では「島でこん」と呼ばれ、冬の食卓には欠かせない食材のひとつですよ。

生産地は、軽石状の荒い砂利を含む土壌に、桜島の噴火によって降る火山灰が混ざる火山灰土壌が特徴。稲作には向かない土壌で栽培することにより、大きいのにみずみずしい大根に育つと言います。

ギネス認定の大きさが特徴

桜島大根の一番の特徴は、目を引く大きさでしょう。一般的に重さは5〜10kgほどで、直径は40〜50cmあるのだとか。大きいものは30kgに達するものもありますよ。重さ31.1kg、胴回り119cmの桜島大根が「世界一重い大根」としてギネスにも認定されています。

なぜこのような大きさに育つのかと言うと、理由は桜島の噴火による火山灰土壌。軽石を含むため、軽くてやわらかく、空気や水をよく通す特徴があります。この土壌のおかげで、桜島大根は伸び伸びと大きく育つのですよ。

桜島大根の産地

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桜島大根とは、鹿児島県桜島とその周辺で栽培される根菜。かつては桜島の特産品でしたが、1914年の桜島大正大噴火による大きな被害や、2001年まで頻発した桜島の噴火による降灰被害で、桜島本島内の栽培は減少しています。

現在の主な産地は、鹿児島市郊外や霧島市。桜島の噴火の頻度が減少するにつれ、桜島本島内での栽培も回復しつつあるようですよ。

旬の季節

桜島大根は、12月中旬から3月上旬にかけて収穫されます。旬は、1〜2月のもっとも寒い時期。1年を通して出荷される一般的な青首大根とは違い、冬の時期だけに味える大根ですよ。

桜島大根の味わい

大きいだけに味も大味なのでは?と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。一般的に、巨大スイカやおばけかぼちゃなどのように、極端に大きく育つものは、味が劣ることが多いのも事実。コンテストなどのために大きく育てる品種は、食べてもあまりおいしくないことがほとんどですよね。

桜島大根がすぐれているのは、大きさだけではありません。真っ白な見た目もよく、繊維質が少ない緻密な肉質が魅力です。大根特有の辛味や苦味もなく、ほのかな甘味を感じられますよ。

おすすめの食べ方

桜島大根は、生でも加熱してもおいしいです。辛味がないため、細切りや薄切りにしてサラダにしていただくのがおすすめ。漬物も人気で、鹿児島県の特産品である桜島大根を使う千枚漬けは、かぶを使うものとはまた違うおいしさがありますよ。

また、肉質が緻密でやわらかく、出汁が染み込みやすいので、煮物やおでんにうってつけ。煮崩れしにくく、面取り不要なのもうれしいですね。さらに保存食として切干大根にして、煮物やアレンジ料理も楽しめますよ。
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