4. ごはんを加え、ほぐすように炒める

卵が半熟状に固まったら1を加え、ごはんをほぐして卵となじむように木べらで混ぜながら炒めます。
Q:フライパンはあおらなくていいの? A:プロの料理人が鍋をあおるのは、火力が強いから。食材が鍋肌に当たって焦げるのを防ぐためです。家庭のコンロはそこまで火力が強くないのであおる必要はありません。むしろ温度が下がってしまうので、なるべく避けて。 Q:手早く作業しないとダメ? A:チャーハンというとスピーディに仕上げるイメージが強いですが、家庭のコンロなら強火にしたところであまり火力は強くないので、慌てなくても大丈夫です。それよりもここではある程度時間をかけて、卵とごはんをよくほぐし、しっかりと水分を飛ばすことがチャーハンをパラパラに仕上げるポイントです。

5. 塩、こしょうをふる

ごはんと卵がよく混ざり、水分が飛んだら、塩、こしょうをふってさっと炒めます。
Q:塩を加えるタイミングは? A:塩はこのタイミングで加えましょう。熱を加えて炒めることで、塩の結晶に丸みが出て塩味のとがりが緩和します。同じ量を仕上げのタイミングで加えるよりも味がまろやかになり、全体がなじみます。

6. チャーシュー、えびを加える

チャーシュー、えびを加えて炒めます。
Q:チャーシューがない場合は? A:ベーコンやハム、ウインナソーセージなど、旨みの強い食材で代用可能です。チャーハンの具材はチャーシューなどの味が出るもの、ねぎ、卵があれば十分おいしく作れます。今回は彩りでえびを使いましたが、それ以外の具材は季節に応じて好みのものを使ってみてください。

7. 青ねぎを加えてさっと炒める

軽く炒めたら青ねぎを加えます。「緑色が映えるので、九条ねぎや万能ねぎなどの青ねぎがおすすめですが、長ねぎでも問題ありません」

8. しょうゆを鍋肌から加え、さっと混ぜたら完成!

さっと炒めたらしょうゆを鍋肌に当てるようにして加え、全体をよく混ぜます。 「しょうゆは最初に加えると、チャーハンが黒く焦げてしまう可能性があるので、仕上げに加えましょう。鍋肌に当てることで香ばしい香りを引き出します。ここまで『フライパンはあおる必要はない』と言っていましたが、最後は『一気に全体を混ぜる』という意味で、あおるのも有効です」
Q:仕上げにごま油は入れなくていいの? A:ごま油は「香り油」といって、中華料理では風味づけによく使われますが、今回はしょうゆの香りを生かしたいので不要です。

シンプルなのに滋味深い! パラパラ絶品チャーハンの完成

器に盛ったとたん、パラッと崩れる黄金のチャーハン。食べると、ごはん粒と具材の旨みが一体となって口いっぱいに広がります。チャーシューの噛み応え、ねぎのシャキシャキ感がアクセントになっていて、食べる手が止まりません。やさしくて滋味深い、毎日でも食べられそうな飽きのこない味わいです。 「特別な調味料や食材を使わずともおいしいチャーハンは作れます。シンプルが一番!」プロが教えてくれた驚きの裏ワザ。騙されたと思ってぜひ一度試してみてください。まるでお店のような仕上がりにきっと驚くはずです。
取材協力/中国名菜 銀座アスター 伊勢丹新宿店 中国の調度品を飾ったシックな店内で、季節ごとに変わるコース料理や気軽なアラカルトなどのメニューが楽しめる。 2017年4月よりシェフに就任した安蒜義政さんは、豊富なアイディアの持ち主。お客さまからのリクエストにも、柔軟に応えてくれる。
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