ライター : zuenmei

むつとは

むつは肉食性の深海魚でスズキ目ムツ科の魚です。主に煮付けで食べられていますが、そのおいしさが有名で、最高級の魚とされています。 むつには3種類あり、アカムツは「のどぐろ」と呼ばれています。こちらのほうが高級魚のイメージがわくのではないでしょうか?

味が濃く、脂ものっている高級魚「むつ」

むつは、英語では「ジャパニーズ・ブルーフィッシュ」とか、「ブルー・アイ」などと呼ばれています。実際、目が大きくてかわいい顔をしています。また、広島や愛媛方面の方言で「むつっこい」という言葉がありますが、「脂っこい」意味があるようにむつの肉は脂っこいです。 その味わいは「高級魚」の称号にふさわしく濃いと言われていますが、煮付けと塩焼きではやはり味わい方が違うようで、だんぜん煮付けの方が人気があります。

むつの種類

本むつ

現在では「むつ」は高級魚としてもてはやされていますが、昔は脂っこいという理由で、捨てられることが多かったようです。当時はマグロにしても「ねこまたぎ」と言われるほど、猫でも食べなかったのだとか。 むつは目が大きいですが、本むつは体の色が若干茶色がかっています。食べ方はやはり塩焼きやにぎりにする場合が多いようです。 本むつは日本海近海から、朝鮮半島南部、台湾北部の東シナ海近郊に生息しています。

黒むつ

黒むつは体黒っぽく、うろこの数がほかのむつよりも多いと言われています。北海道南部から駿河湾、新島まで広く生息し、水深200~700mの深海に住み、エビやカニ、イカを食べる大食漢です。 食べ方はほかのむつ同様、煮付けやにぎり、塩焼きが好まれますが、とくに炙りにぎりにすると絶品だと言われています。にぎりの中でもひときわ値段が高いですが、一度食べてみる価値はあります。

赤むつ

赤むつの別名は「のどぐろ」で、こちらの方が有名ですが、「赤むつ」が正式名称です。赤むつ、すなわちのどぐろは、金沢が有名ですでにブランド化されています。 日本海近海から、朝鮮半島南部、台湾北部までの東シナ海近郊に生息し、年中とれますが、7月~9月の夏の時期が脂が乗っている時期です。冬は漁獲量が減るため、お値段も跳ね上がりますが、味が濃厚で病みつきになるので、冬でも手に入れたい人が多いです。

むつの旬と産地

むつはどの種類でも一年中獲れますが、全般にむつの旬は秋頃と言われています。しかし、いちばん脂がのるのは7~9月の夏で、こってりした味が魅力です。 おなじむつでも、本むつ、赤むつ、黒むつなどの種類と獲れる時期、調理方法などでその味わいは変わってきます。 どの時期のむつがいいかは食べ手の好みで分かれるところです。
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