ライター : 佐久間愛子

管理栄養士/糖尿病療養指導士/Webライター

効果がすごい!甘酒が「飲む点滴」といわれるワケ

甘酒は、江戸時代から庶民に広く飲まれるようになった飲み物で、その栄養価の高さから「飲む点滴」ともいわれています。また、実際に点滴でつかわれる輸液には水分、ミネラル、ブドウ糖が含むものがあります。これらは甘酒にも豊富に含まれているんですよ。

そんな甘酒にはどのような健康作用が期待できるのか、具体的に見ていきましょう。(※1,2)

米麹甘酒と酒粕甘酒の効果効能の違い

米麹甘酒酒粕甘酒
特徴・米麹と水で作る
・アルコールなし
・酒粕と水と砂糖で作る
・若干のアルコールあり
主な成分・ビタミンB群
・N-アセチルグルコサミン
・オリゴ糖
・たんぱく質
・食物繊維
・プロラミン
主な効果・効能・エネルギー代謝を助ける
・肌の健康維持をサポートする
・腸内環境の健康維持に役立つ
・肌の健康維持に役立つ
・便秘対策に役立つ
・中性脂肪の低下作用
(※1,3,4,5,6,7)

米麹甘酒の効果効能

米麹には、エネルギー代謝にかかわるビタミンB群が含まれています。また、オリゴ糖には善玉菌を増やす作用が期待できます。善玉菌は腸の運動を活発にしたり、体の免疫機能を高めたりするのにかかわる腸内細菌です。

さらに麹菌のN-アセチルグルコサミンは、コラーゲンやヒアルロン酸の合成を促進するはたらきがあるため肌の健康維持にも役立つでしょう。(※1,3,6,7)

酒粕甘酒の効果効能

食物繊維は便通を整えるのに欠かせない栄養素で、米麹よりも酒粕に多く含まれていますよ。たんぱく質は皮膚を構成するコラーゲンの材料になるため、肌の健康維持に役立つでしょう。

また、酒粕にはレジスタントプロテインであるプロラミンが含まれていて、中性脂肪の低下や肌のキメを整える作用が期待できます。(※5,8,9,10,11)

甘酒の効果的な飲み方

米麹甘酒の効果的な飲み方

  1. 飲むタイミングは朝
  2. 飲む量は一日200ml程度までを目安に
  3. きな粉と合わせる
  4. ヨーグルトスムージーにする
朝には脳のエネルギー源であるブドウ糖が消費されているため、ブドウ糖を含んでいる甘酒で補給するのがおすすめ。しかし、糖質やカロリー過多にならないよう、間食の適量である一日200kcalまでを目安にしてくださいね。

また、米麹甘酒は食物繊維やたんぱく質が少ないため、きな粉を合わせて栄養をプラスするのもおすすめですよ。オリゴ糖を活かして腸活をしたい場合は、乳酸菌が摂れるヨーグルトと一緒に摂ってみてくださいね。(※7,12,13,14,15)

酒粕甘酒の効果的な飲み方

  1. 飲むタイミングは夕方以降がおすすめ
  2. 飲む量は一日300ml程度までを目安に
  3. 料理に使う
  4. 無調整豆乳と合わせる
酒粕甘酒は若干のアルコールが含まれているため、夕方以降に摂れるとよいですね。料理に使い、アルコールを飛ばす方法もあります。栄養価が上がるだけでなく、コクも生まれるので、スープや煮込み料理などで活用するのはいかがでしょうか?

また、無調整豆乳の大豆イソフラボンは、肌のハリ維持を助けるとされています。肌の健康維持に役立つプロラミンと合わせるのもよいでしょう。(※1,5,16)

【Q&A】甘酒にダイエット効果はある?

A:適量であれば、ダイエットをサポートしてくれます。

ダイエット中は甘いものを我慢して、ストレスが溜まるひとも多いです。甘さもしっかりありつつ、栄養もしっかり摂れる甘酒はダイエット中の間食におすすめですよ。

また、酒粕甘酒のプロラミンには中性脂肪の低下作用も期待できるので、ダイエット中は酒粕甘酒を選ぶと良いでしょう。間食として飲むときは、一日200kcalを超えないように注意してくださいね。(※5,14)
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