ライター : mau_naka

調理師 / 漢方コーディネーター / 発酵食品マイスター

ナメタガレイとは

カレイの一種で、体長は60cmほど、細長い楕円形で白身の脂が少ないお魚です。 表は薄茶色ですが、裏はきれいな白色、鱗は細かく取りにくいのが特徴です。口が小さく、歯は眼のない片側だけにあるようです。体の表面が大量の粘液でぬるぬるしているので、滑多鰈(ナメタガレイ)と言われるようになったのだとか。 静岡の駿河湾より北の日本海、樺太、千島列島の南部の水深50~400mの砂底に生息しています。中でも春先の卵を抱えたものは高級魚として人気となっています。

ババガレイとも呼ばれる!

実は標準和名では「ババガレイ」と呼ばれるカレイなんですよ。 北海道で呼ばれた名前だそうで、青森県では「母ガレイ」と書いて“ババガレイ”と読むそうです。表面が汚れたような色合いで、皮がブヨブヨとやわらかいので、年老いて肥えた老婆に見えることから名付けられたようです。なんとも愛着を感じる別名ですよね。

ナメタガレイの旬と産地

旬はいつ?

ナメタガレイの旬には2通りの考え方があります。産卵は3月~4月にかけてで、このころのナメタガレイのメスでお腹に卵をもったものは人気が高く、高級魚として知られています。おいしくいただける旬は長く、脂がのる晩秋ごろから産卵してしまう前の4月ごろまで

主な産地

主な産地と言えば、北海道の太平洋側から東北の沖合にかけて、北海道、岩手県、宮城県、福島県、茨城県などです。静岡の駿河湾より北の日本海、樺太、千島列島の南部など広く分布し、各地で水揚げがされています。底びき網や底刺網、底はえ縄などで獲られているようですよ。

ナメタガレイのおすすめ料理

ナメタガレイはお刺身やお寿司でも食べられます。 しかし、やはりおいしくいただけるのは火を通したもの。身がほどよくしまって、口にするとホロホロとほぐれます。中でも醤油の煮付けは抜群にその旨みを発揮できる料理ではないでしょうか。肉厚なものや卵を抱えたものは迷わず、煮付けにしていただきましょう。 ほかにも、焼魚にしたり、お吸い物に入れたり、唐揚げなども人気ですよ。加工品としては干物もおいしくいただけます。

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