ライター : ako0811

どんな料理にも合う!万能調味料「ガストリック」とは?

フランス料理の隠し味

見た目にも美しく、繊細なフランス料理。そんなフレンチシェフたちがコク出しのために使っているのが「ガストリック」という調味料。 人間は、飴色になった玉ねぎやおこげなどの雑味を、味の深みやコクとして「おいしい」と感じます。この独特の香りや焦げついたような味・色は、糖分とタンパク質が熱されて相互作用を生む「メイラード反応」によって生まれたものなんです。これはフランス人の科学者ルイ・カミーユ・メヤールによって発見されました。 ガストリックはそのメイラード反応を起こさせた調味料の塊です。素材のおいしさを最大限に引き出すための魔法のソース「ガストリック」は、フランス料理の隠し味としてよく使用されているんですよ。

材料は何を使うの?

基本の材料は、砂糖、酢、水の3つだけ。家にあるもので手軽に作れるのはうれしいですね。比率は、「砂糖:酢=5:1」に対し、水を砂糖の半量。 砂糖はグラニュー糖、お酢は米酢かワインビネガーなどくせのない材料を使うと、どんなお料理にもマッチしやすいですよ。あとは火にかけてカラメル色になるまで煮詰めるだけで完成です。

ガストリックの作り方

Photo by ako0811

漆黒のつややかなソース「ガストリック」は、そのまま食べても酸味と苦味がメインでおいしくありません。でもお料理に加えると深いコク、甘味が生まれます。ひと瓶ストックしていると、味の決め手にも大活躍。ほんの10分ほどで作れる万能調味料、ぜひお試しください。

材料(小瓶ひとつ分)

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作るときのコツ

  1. ガストリックを作るコツは、グラニュー糖と酢をしっかり加熱させメイラード反応を起こさせることです。ブクブクと泡が出ますが気にせず、少し煙が出るくらいまで強火で一気に加熱しましょう。
  2. 鍋の中は高温です。水を加える際は一気に入れると激しくカラメルがはねて危険。ゆっくり流し込んで火傷しないように注意してください。

作り方

1.グラニュー糖と酢を火にかける

小鍋にグラニュー糖と酢を入れています。

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小鍋に、グラニュー糖と酢の全量を加えます。木べらでさっと混ぜ合わせ、強火で火にかけます。グラニュー糖は20秒ほどで溶けサラサラの状態になりますよ。
グラニュー糖と酢を火かけてブクブクと沸騰している様子

Photo by ako0811

時々混ぜながら強火で火にかけていくと沸騰しはじめ、透明の泡がブクブクと出てきます。そのまま強火で3分ほど煮詰めましょう。
泡が薄く茶色に色づいてきます。

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泡の大きさがだんだん小さくなり、ふちが薄く茶色になってきます。これから一気にカラメル色になるので目を離さずに見ておきましょう。
カラメル色になり煙が出てきます

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泡が大きくなり、まるでプリンのカラメルのような濃い茶色になります。うっすら煙が出てきたら加熱を止める合図です。

2.水を加える

鍋に水を加えている様子

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火を消し、鍋肌からゆっくりと水を加えます。加えた瞬間、ブクブクッと水が激しくはね流ので火傷しないように十分注意してください。水を加えるのは、メイラード反応を止めることが目的です。
水を全量加え終わったところの様子

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水を全量加え終わると、嘘のようにブクブクの泡がおさまってきます。

3.ガストリックのできあがり♪

ガストリックのできあがりの様子

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水を加え終わると、真っ黒のつややかなソースができあがります。これがガストリックです。
ガストリックを小瓶に移し替えている様子

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ガストリックの粗熱が取れたら清潔な小瓶に移し替えましょう。できたては、サラサラと水のような質感ですが、冷まして保存しいるとさらに艶っぽくなりとろみがついてきます。

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