ライター : 椛嶋 貴子

管理栄養士

えのきだけには栄養がない?真相は?

鍋や副菜で活躍するえのきだけ。低カロリーなイメージがありますが、栄養がないイメージもある方もいらっしゃるかと思います。実は、えのきだけはいろいろな栄養が詰まった食材でもあるのです。

以下でえのきだけの栄養を詳しく解説します。

えのきの栄養成分表をチェック

栄養素えのきに含まれる量
100gあたり1袋あたり(可食部85g)
カロリー34kcal29kcal
たんぱく質2.7g2.3g
脂質0.2g0.2g
糖質3.7g3.1g
食物繊維3.9g3.3g
ビタミンB10.24mg0.20mg
ビタミンB20.17mg0.14g
ビタミンD0.9μg0.8μg
カリウム340mg289mg
1.1mg0.9mg
(※1,2)
えのきだけは、とても低カロリーな食材です。栄養も少ないのではと思われがちですが、食物繊維カリウムが特に豊富に含まれています。

また、も多く含まれていますよ。えのきだけには、しっかりと栄養が含まれていることがわかりますね。

えのきには機能性成分のGABAが豊富

GABAは副交感神経を活発化させる神経伝達物質のひとつで、えのきだけにも含まれている成分です。

ストレスには「交感神経」と「副交感神経」が関与しており、交感神経が活発化していると興奮状態に、副交感神経が活発化しているとリラックス状態になります。

GABAにはリラックスやストレス緩和の作用のほか、高めの血圧を正常の値に戻すはたらきも明らかになっています。(※3,4)

えのきだけの栄養に期待できる健康効果

えのきだけの栄養

  1. 糖質の代謝にかかわる「ビタミンB1」
  2. 脂質の代謝にかかわる「ビタミンB2」
  3. カルシウムの吸収を促す「ビタミンD」
  4. 免疫強化にかかわる「食物繊維(β-グルカン)」
  5. 塩分の摂り過ぎを調整する「カリウム」
  6. 貧血対策になる「鉄」

糖質の代謝にかかわる「ビタミンB1」

糖質をエネルギーに変える代謝過程に関わるビタミンB1。えのきだけ100gあたりに含まれるビタミンB1は0.24mgです。

不足するとエネルギーの代謝がうまく回らなくなるので、疲労感・倦怠感をおぼえやすくなります。(※1,5)

脂質代謝にかかわる「ビタミンB2」

ビタミンB2はエネルギー産生に必要な栄養素です。なかでも特に脂質代謝にかかわっていますよ。えのきだけ100gあたりに含まれるビタミンB2は0.17mgです。

ビタミンB2は、脂質を多く摂る人やエネルギー消費量が多い人に特に重要な栄養素。皮膚や粘膜、髪などの細胞の再生にも関与していますよ。(※1,6)
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