ライター : 渡邊沙耶

管理栄養士 / 料理好きOLライター

えのきだけには栄養がない?真相は?

鍋や副菜で活躍するえのきだけ。低カロリーなイメージがありますが、栄養がないイメージもある方もいらっしゃるかと思います。えのきだけは実はいろいろな栄養が詰まった食材でもあるのです。以下でえのきだけの栄養を詳しく解説します。

えのきだけに含まれる栄養と効果効能

えのきだけの栄養

  1. 糖質の代謝にかかわる「ビタミンB1」
  2. 脂質の代謝にかかわる「ビタミンB2」
  3. カルシウムの吸収を促す「ビタミンD」
  4. リラックス作用をもつ「GABA(γ-アミノ酪酸)」
  5. さまざまな生体反応をサポートする「ナイアシン」
  6. 免疫強化にかかわる「食物繊維(β-グルカン)」
  7. 塩分の摂り過ぎを調整する「カリウム」
  8. 貧血対策になる「鉄」

糖質の代謝にかかわる「ビタミンB1」

糖質をエネルギーに変える代謝過程で、補酵素としてはたらくビタミンB1。えのきだけ100gあたりに含まれるビタミンB1は0.24mgです。

不足すると、エネルギーの代謝がうまく回らなくなるので、疲労感・倦怠感をおぼえやすくなります。(※1,2)

脂質代謝にかかわる「ビタミンB2」

ビタミンB2はエネルギー産生の補酵素としてはたらきます。なかでも特に脂質代謝にかかわっていますよ。えのきだけ100gあたりに含まれるビタミンB2は0.17mgです。

ビタミンB2は、脂質を多く摂る人やエネルギー消費量が多い人に特に重要な栄養素。また、皮膚や粘膜、髪などの細胞の再生にも関与していますよ。(※1,3)

カルシウムの吸収を促す「ビタミンD」

ビタミンDはカルシウムの吸収を促進し、骨の成長にかかわる脂溶性ビタミン。えのきだけ100gあたりに含まれるビタミンDは0.9µgです。

ビタミンDは健康な骨の維持に重要であるほか、免疫機能の向上にも役立ちます。(※1,4)

リラックス作用をもつGABA(γ-アミノ酪酸)

ストレスには「交感神経」と「副交感神経」が関与しており、交感神経が活発化していると興奮状態に、副交感神経が活発化しているとリラックス状態になります。GABAは副交感神経を活発化させる神経伝達物質のひとつで、えのきだけにも含まれている成分です。

GABAにはリラックスやストレス緩和の作用のほか、高めの血圧を正常の値に戻すはたらきも明らかになっています。(※5,6)
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