カルシウムの吸収を促す「ビタミンD」

ビタミンDはカルシウムの吸収を促進し、骨の成長にかかわる脂溶性ビタミン。えのきだけ100gあたりに含まれるビタミンDは0.9µgです。

ビタミンDは健康な骨の維持に重要であるほか、免疫機能の向上にも役立ちます。(※1,7)

免疫強化に役立つ「食物繊維(β-グルカン)」

きのこ類に多く含まれるβ-グルカンは食物繊維の一種で、えのきだけに含まれています。β-グルカンには免疫機能にかかわる細胞や物質を活性化させ、免疫力を高めるはたらきがありますよ。

また、えのきだけ100gあたりには不溶性食物繊維が3.5g含まれています。不溶性食物繊維は便のかさ増しにより腸のはたらきを促すため、便秘対策も期待できますよ。(※4,8,9,10)

塩分の摂り過ぎを調整する「カリウム」

ミネラルの一種で、ナトリウムと相互作用し細胞の浸透圧を維持するはたらきをもつカリウム。えのきだけ100gあたりに含まれるカリウムは340mgです。

カリウムは塩分(ナトリウム)の排出を促す作用があります。塩分の摂取量が気になるときはカリウムを豊富に含む食品を意識して摂りましょう。(※1,11)

貧血対策になる「鉄」

えのきだけに含まれている鉄は、100gあたり1.1mgです。

鉄は日本人が不足しやすい栄養成分のひとつです。不足すると貧血になり、体が重い、息切れ、顔色が悪い、疲れやすいといった症状があらわれます。意識して摂りたいときに、えのきだけから簡単に摂取できるといいですね。(※1,12)

えのきだけの栄養価は高い?ほかのきのこと比べると

カロリービタミンB1ビタミンB2ビタミンDナイアシン食物繊維カリウム
えのきだけ34kcal0.24mg0.17mg0.9μg7.4mg3.9g340mg1.1mg
しいたけ25kcal0.13mg0.21mg0.3μg4.0mg4.9g290mg0.4mg
エリンギ31kcal0.11mg0.22mg1.2μg6.7mg3.4g340mg0.3mg
ぶなしめじ26kcal0.15mg0.17mg0.5μg6.4mg3.0g370mg0.5mg
まいたけ22kcal0.09mg0.19mg4.9μg5.4mg3.5g230mg0.2mg
(※1,13,14,15,16)
※100gあたりで比較
えのきだけの栄養価をほかのきのこと比べるとビタミンB1、ナイアシン、鉄はえのきだけがもっとも多いことが分かります。

ほかの栄養素も比較して少ないことはなく、えのきだけはさまざまな栄養素をバランスよく摂り入れられる嬉しい食材といえるでしょう。

えのきだけを加熱したら栄養価は変わる?

カロリービタミンB1ビタミンB2ビタミンD食物繊維カリウム
生えのきだけ34kcal0.24mg0.17mg0.9μg3.9g340mg1.1mg
ゆでたえのきだけ34kcal0.19mg0.13mg0.8μg4.5g270mg1.0mg
炒めたえのきだけ71kcal0.26mg0.18mg0.8μg4.6g380mg1.2mg
(※1,17,18)
※100gあたりで比較
えのきだけに含まれるビタミンDは加熱に強い性質があります。しかし、ビタミンB群やカリウムは水溶性のため、ゆでたり洗ったりすると水に流出するデメリットが。そのため、汁ごと食べられる調理法のみそ汁や煮物がおすすめですよ。

なお、えのきだけを生のまま食べるとフラムトキシンという成分により中毒を起こすおそれがあるため、必ず加熱が必要です。(※1,5,6,7,11,19)
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